宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、誤っているものはどれか。
1.建築基準法第42条第2項の規定により道路とみなされる部分(セットバックを要する部分)を含む土地について、その旨を表示し、併せてその面積を明示しなければならないのは、セットバックを要する部分の面積がおおむね30%以上である場合である。
2.建築工事に着手した後に、同工事を相当の期間にわたり中断していた新築住宅又は新築分譲マンションについては、建築工事に着手した時期及び中止していた期間を明示しなければならない。
3.採光及び換気のための窓その他の開口部の面積の当該室の床面積に対する割合が建築基準法第28条の規定に適合していないため、同法において居室と認められない納戸その他の部分については、その旨を「納戸」等と表示しなければならない。
4.A市に所在する新築分譲マンションBの最寄りの駅はC駅である。C駅はD市に所在しており、Bから直線距離で1,500m離れている。この場合、Bの名称にC駅の名称を用いることができる。
1・・・ 誤り
「セットバック」とは、幅4メートル未満の道路に面した土地で、将来道路の幅を4メートルにするために、道路の中心線から2メートルの線まで敷地を後退させることを言います(建築基準法42条2項)。後退した部分は道路とみなされるので、建物を建てたり、塀をつくったりすることはできず、建ぺい率や容積率を計算するときの敷地面積にも入りません。
不動産の表示に関する公正競争規約施行規則では、セットバックを要する部分を含む土地については、その旨を表示しなければならず、さらに、セットバックを要する部分の面積が「おおむね10パーセント以上」である場合は、あわせてその面積を明示しなければならないとされています。
たとえば、100㎡の土地のうち10㎡がセットバック部分であれば、その面積も書かなければなりません。
「30パーセント以上」ではなく「10パーセント以上」なので、この肢は誤りです。
2・・・ 正しい
新築住宅や新築分譲マンションの中には、建築工事に着手したあと、工事が長い間止まっていた物件もあります。工事が中断していた間に、雨風にさらされて資材が傷んでいる可能性もあるので、買う人にとっては知っておきたい情報です。
そこで、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則では、建築工事に着手した後に、同工事を相当の期間にわたり中断していた新築住宅又は新築分譲マンションについては、建築工事に着手した時期及び中断していた期間を明示しなければならないとされています。
たとえば、「令和3年5月着工、令和4年4月から令和7年3月まで工事中断」のように表示することになります。
ですので、この肢は正しいです。
3・・・ 正しい
「居室」とは、人が住んだり、仕事をしたりするために継続的に使う部屋のことを言います。建築基準法28条では、住宅の居室には、採光(日光を取り入れること)のための窓などを、床面積の7分の1以上設けなければならず、換気のための窓などを、床面積の20分の1以上設けなければならないとされています。
この基準を満たしていない部屋は、建築基準法上の居室とは認められません。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則では、このような部屋については、その旨を「納戸」等と表示しなければならないとされています。
たとえば、窓のない小さな部屋を「洋室」や「3LDK」のうちの1部屋として広告すると、普通に暮らせる部屋だと誤解させてしまいます。そこで、「2LDK+納戸」や「2LDK+S(サービスルーム)」のように表示します。
ですので、この肢は正しいです。
4・・・ 正しい
不動産の表示に関する公正競争規約では、物件の名称として使える地名などが決められています(不動産の表示に関する公正競争規約19条1項)。その中の1つに、「当該物件の最寄りの駅、停留場又は停留所の名称」があります。
最寄りの駅の名称であれば、その駅が物件と違う市にあっても、また、物件からある程度離れていても、物件の名称に用いることができます。距離の制限があるのは、公園や庭園、旧跡などの施設や、海(海岸)、湖沼、河川の岸・堤防の名称を使う場合で、これらは物件から直線距離で300メートル以内にあることが必要です。
この肢では、マンションBの最寄りの駅はC駅なので、C駅がD市にあり、Bから直線距離で1,500メートル離れていても、Bの名称にC駅の名称を用いることができます。
「最寄り駅は距離の制限なし」「公園などは300メートル以内」という違いを押さえておきましょう。
令和8年(2026年):宅建試験・過去問
- 問1
- 所有者不明土地・管理不全土地
- 問2
- 賃貸借
- 問3
- 共有
- 問4
- 相続(法定相続分)
- 問5
- 契約の終了
- 問6
- 売買契約・賃貸借契約
- 問7
- 代理
- 問8
- 売買契約
- 問9
- 法定地上権
- 問10
- 契約総合
- 問11
- 借地権
- 問12
- 建物賃貸借
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法・開発許可
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 盛土規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 贈与税(住宅取得等資金の非課税特例)
- 問24
- 不動産取得税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 広告
- 問27
- 監督処分・罰則
- 問28
- 宅建士
- 問29
- 媒介契約
- 問30
- 営業保証金
- 問31
- 宅地・宅建業の定義
- 問32
- 犯罪収益移転防止法
- 問33
- 専任の宅建士
- 問34
- 重要事項説明・35条書面
- 問35
- 報酬計算(売買)
- 問36
- 重要事項説明
- 問37
- 報酬計算(貸借)
- 問38
- 37条書面
- 問39
- 業務上の規制
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 届出
- 問42
- クーリングオフ
- 問43
- 重要事項説明
- 問44
- 案内所等の規制
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物






