土地区画整理法(以下この問において「法」という。)の規定による土地区画整理事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.公立の小学校の用に供される土地は、法における宅地に該当する。
2.土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権若しくは借地権を有し、又は当該宅地に存する建築物について賃借権を有する者は、全てその土地区画整理組合の組合員となる。
3.市が法第3条第4項の規定により施行する土地区画整理事業について、事業計画の決定の公告があった日以後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、当該市の長の許可を受けなければならない。
4.都道府県が法第3条第4項の規定により施行する土地区画整理事業において、当該土地区画整理事業に関係のある土地に定着する物件について権利を有する者は、縦覧に供された換地計画について意見がある場合においては、2週間の縦覧期間内に、当該都道府県に意見書を提出することができる。
1・・・ 正しい
「土地区画整理事業」とは、道路や公園などが整っていない地域で、土地の区画や形を整えて、道路や公園などの公共施設をつくり、住みやすいまちにするための事業のことを言います。
土地区画整理法でいう「宅地」とは、公共施設の用に供されている国又は地方公共団体の所有する土地以外の土地のことを言います(土地区画整理法2条6項)。そして、ここでいう「公共施設」とは、道路、公園、広場、河川、運河、水路などのことで、学校は含まれていません。
そのため、公立の小学校の用に供される土地は、地方公共団体が持っている土地ですが、公共施設の用地ではないので、土地区画整理法における「宅地」にあたります。
ふだん使う「宅地」(建物を建てるための土地)とは意味がずいぶん違うので注意が必要です。たとえば、田んぼや畑も、公共施設の土地でなければ土地区画整理法では「宅地」になります。
2・・・ 誤り
「土地区画整理組合」とは、施行地区内の宅地の所有者や借地権者が7人以上で設立し、都道府県知事の認可を受けて土地区画整理事業を行う団体のことを言います。
組合が施行する土地区画整理事業では、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員となります(土地区画整理法25条1項)。組合員になりたくない人も、自動的に組合員になります。
しかし、宅地の上の建築物を借りている人(借家人)は、組合員にはなりません。土地区画整理事業は土地の区画や形を整える事業なので、土地について権利を持っている所有者と借地権者が組合員になるのです。たとえば、組合の施行地区内にあるアパートを借りて住んでいる人は、組合員にはなりません。
ですので、「建築物について賃借権を有する者」も組合員となるとしている点が誤りです。
3・・・ 正しい
土地区画整理事業の施行地区内で、勝手に建物を建てたり土地の形を変えたりされると、事業の邪魔になってしまいます。
そこで、一定の時期以後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更や、建築物その他の工作物の新築、改築、増築などを行おうとする者は、許可を受けなければなりません(土地区画整理法76条1項)。「換地処分」とは、整理前の土地の代わりとなる新しい土地(換地)を、権利者に正式に割り当てる処分のことを言います。
許可をするのは原則として都道府県知事ですが、市の区域内で、市が施行する土地区画整理事業(土地区画整理法3条4項)や、個人施行者、組合、区画整理会社が施行する事業では、その市の長になります。市が施行する事業の場合は、事業計画の決定の公告があった日以後に、この制限がかかります。
本肢は、市が施行する事業なので、許可をするのは市の長となり、正しいです。
4・・・ 正しい
「換地計画」とは、整理前の土地それぞれに対して、どこにどれくらいの新しい土地(換地)を割り当てるのかなどを定めた計画のことを言います。土地の権利者にとって、とても大事な計画です。
都道府県や市町村など(土地区画整理法3条4項の施行者)が換地計画を定めようとする場合は、その換地計画を2週間公衆の縦覧に供しなければなりません(土地区画整理法88条2項)。「縦覧」とは、だれでも見られるようにすることを言います。
そして、利害関係者は、縦覧に供された換地計画について意見があるときは、縦覧期間内に、施行者である都道府県又は市町村に意見書を提出することができます(土地区画整理法88条2項)。土地区画整理事業に関係のある土地に定着する物件、たとえば建物などについて権利を持っている人も、換地計画によって影響を受けるので、利害関係者として意見書を提出することができます。
施行者は、提出された意見書の内容を審査し、意見を採択すべきと認めるときは、換地計画に必要な修正を加えなければなりません。
令和8年(2026年):宅建試験・過去問
- 問1
- 所有者不明土地・管理不全土地
- 問2
- 賃貸借
- 問3
- 共有
- 問4
- 相続(法定相続分)
- 問5
- 契約の終了
- 問6
- 売買契約・賃貸借契約
- 問7
- 代理
- 問8
- 売買契約
- 問9
- 法定地上権
- 問10
- 契約総合
- 問11
- 借地権
- 問12
- 建物賃貸借
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法・開発許可
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 盛土規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 贈与税(住宅取得等資金の非課税特例)
- 問24
- 不動産取得税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 広告
- 問27
- 監督処分・罰則
- 問28
- 宅建士
- 問29
- 媒介契約
- 問30
- 営業保証金
- 問31
- 宅地・宅建業の定義
- 問32
- 犯罪収益移転防止法
- 問33
- 専任の宅建士
- 問34
- 重要事項説明・35条書面
- 問35
- 報酬計算(売買)
- 問36
- 重要事項説明
- 問37
- 報酬計算(貸借)
- 問38
- 37条書面
- 問39
- 業務上の規制
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 届出
- 問42
- クーリングオフ
- 問43
- 重要事項説明
- 問44
- 案内所等の規制
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物






