令和8年(2026年)問4|相続(法定相続分)

AとBが再婚した後、Aが7,200万円の財産を残して死亡した。Aには再婚前の子C及びDがいたが、いずれもAより先に死亡しており、Cには子EとFが、Dには子Gがそれぞれおり、Bには再婚前の子であるHがいる。この場合の相続財産の法定相続分としての金額につき、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1.B 3,600万円、E 1,200万円、F 1,200万円、G 1,200万円

2.B 3,600万円、E 800万円、F 800万円、G 800万円、H 1,200万円

3.B 3,600万円、E 900万円、F 900万円、G 1,800万円

4.B 3,600万円、E 900万円、F 900万円、G 900万円、H 900万円


【答え:3】

1.B 3,600万円、E 1,200万円、F 1,200万円、G 1,200万円

1・・・ 誤り

まず、誰が相続人になるかを考えます。Aの配偶者であるBは、常に相続人になります(民法890条)。「配偶者」とは、結婚している相手のことを言います。

Aの子CとDはAより先に死亡していますが、CとDの子がいるので、その子たちが親の代わりに相続します(民法887条2項)。これを「代襲相続」と言います。たとえば、おじいさんが亡くなる前にお父さんが亡くなっていた場合、孫がお父さんの代わりにおじいさんの財産を相続するということです。

相続分は、配偶者と子が相続人のときは、配偶者が2分の1、子が2分の1です(民法900条1号)。子の2分の1をCとDで分けるので、CとDは4分の1ずつになります。

そして、代襲相続人は、親が受けるはずだった相続分をそのまま受け継ぎます(民法901条1項)。Cの4分の1をEとFで分けるので8分の1ずつ(900万円ずつ)、Dの4分の1はGがひとりで受け継ぐので1,800万円です。

この肢は、E、F、Gを同じ割合で分けている点が誤りです。代襲相続では、孫の人数で平等に分けるのではなく、親の取り分を受け継ぐという点に注意しましょう。


2.B 3,600万円、E 800万円、F 800万円、G 800万円、H 1,200万円

2・・・ 誤り

Hは、Bが再婚する前の子、いわゆる「連れ子」です。連れ子は、Aと養子縁組をしていない限り、Aの子ではありません。「養子縁組」とは、血のつながりのない人どうしが、法律上の親子になる手続きのことを言います。この問題ではAとHが養子縁組をしたという事情はないので、HはAの相続人になりません。

Aの相続人は、配偶者Bと、先に亡くなったCとDの代わりに相続する(代襲相続する)E、F、Gです(民法887条2項、890条)。

配偶者Bが2分の1で3,600万円、子の取り分2分の1をCとDで分けて4分の1ずつです(民法900条1号・4号)。Cの分をEとFが半分ずつ受け継いで900万円ずつ、Dの分をGがひとりで受け継いで1,800万円になります(民法901条1項)。

この肢は、相続人でないHを入れている点と、E、F、Gの金額の点で誤りです。


3.B 3,600万円、E 900万円、F 900万円、G 1,800万円

3・・・ 正しい

Aの相続人は、配偶者のBと、Aの孫であるE、F、Gです。

配偶者は常に相続人となります(民法890条)。AとBが再婚どうしであっても関係ありません。

Aの子であるCとDはAより先に亡くなっていますが、それぞれに子がいるので、その子たちが代わりに相続します。これを「代襲相続」と言います(民法887条2項)。

Bの連れ子であるHは、Aと養子縁組をしていないので、Aの相続人にはなりません。

配偶者と子が相続人の場合、配偶者が2分の1、子が全体で2分の1です(民法900条1号)。子が2人いるので、CとDは4分の1ずつです(民法900条4号)。代襲相続人は親の相続分を受け継ぎ、親の相続分を代襲相続人の人数で分けます(民法901条1項)。

計算すると、Bは7,200万円×2分の1=3,600万円、EとFはCの4分の1(1,800万円)を半分ずつで900万円ずつ、GはDの4分の1をひとりで受け継ぐので1,800万円になります。ですので、この肢は正しいです。


4.B 3,600万円、E 900万円、F 900万円、G 900万円、H 900万円

4・・・ 誤り

Hは、Bが再婚する前の子(連れ子)です。AとHが養子縁組をしていない限り、HとAは法律上の親子ではないので、HはAの相続人にはなりません。「養子縁組」とは、血のつながりのない人どうしが法律上の親子になる手続きのことを言います。

Aの相続人は、配偶者Bと、Aより先に亡くなった子CとDの代わりに相続する孫のE、F、Gです(民法887条2項、890条)。

Bの相続分は2分の1で3,600万円です。残りの2分の1をCとDで分けて4分の1ずつになり(民法900条1号・4号)、それを孫が受け継ぎます(民法901条1項)。Cの分はEとFで分けるので900万円ずつ、Dの分はGがひとりで受け継ぐので1,800万円です。

この肢は、相続人でないHを入れている点と、Gの金額を900万円としている点で誤りです。連れ子は養子縁組をしていなければ相続人にならない、という点はよく出題されるので、しっかり押さえておきましょう。


令和8年(2026年):宅建試験・過去問

問1
所有者不明土地・管理不全土地
問2
賃貸借
問3
共有
問4
相続(法定相続分)
問5
契約の終了
問6
売買契約・賃貸借契約
問7
代理
問8
売買契約
問9
法定地上権
問10
契約総合
問11
借地権
問12
建物賃貸借
問13
区分所有法
問14
不動産登記法
問15
都市計画法
問16
都市計画法・開発許可
問17
建築基準法
問18
建築基準法
問19
盛土規制法
問20
土地区画整理法
問21
農地法
問22
国土利用計画法
問23
贈与税(住宅取得等資金の非課税特例)
問24
不動産取得税
問25
地価公示法
問26
広告
問27
監督処分・罰則
問28
宅建士
問29
媒介契約
問30
営業保証金
問31
宅地・宅建業の定義
問32
犯罪収益移転防止法
問33
専任の宅建士
問34
重要事項説明・35条書面
問35
報酬計算(売買)
問36
重要事項説明
問37
報酬計算(貸借)
問38
37条書面
問39
業務上の規制
問40
業務上の規制
問41
届出
問42
クーリングオフ
問43
重要事項説明
問44
案内所等の規制
問45
住宅瑕疵担保履行法
問46
住宅金融支援機構
問47
不当景品類及び不当表示防止法
問48
統計
問49
土地
問50
建物

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