令和8年(2026年)問14|不動産登記法

不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1.所有権の登記名義人が国内に住所を有しない場合であっても、その国内における連絡先となる者の氏名又は名称及び住所を登記することはできない。

2.建物の名称があるときは、その名称は当該建物の表示に関する登記の登記事項である。

3.配偶者居住権は、登記することができる。

4.賃料は、賃借権の登記の登記事項である。


【答え:1】

1.所有権の登記名義人が国内に住所を有しない場合であっても、その国内における連絡先となる者の氏名又は名称及び住所を登記することはできない。

1・・・ 誤り

「所有権の登記名義人」とは、登記記録に土地や建物の持ち主として記録されている人のことを言います。

不動産の持ち主が外国に住んでいると、何か問題が起きたときに連絡をとるのがむずかしくなります。そこで、所有権の登記名義人が国内に住所を有しないときは、その国内における連絡先となる者の氏名又は名称及び住所などが、所有権の登記の登記事項とされています(不動産登記法73条の2第1項2号)。この制度は令和6年4月1日から始まりました。たとえば、海外に住んでいる人が日本の土地を持っている場合、日本に住む親せきや不動産会社などを連絡先として登記することになります。

ですので、国内における連絡先となる者を「登記することはできない」というのは誤りです。所有者不明土地を増やさないための改正の一つとして押さえておきましょう。


2.建物の名称があるときは、その名称は当該建物の表示に関する登記の登記事項である。

2・・・ 正しい

「表示に関する登記」とは、登記記録のうち、土地や建物がどこにあって、どんな形や大きさなのかといった、物理的な状況を記録する登記のことを言います。登記記録の「表題部」に記録されます。

建物の表示に関する登記の登記事項には、建物の所在する市区町村や字、家屋番号、建物の種類、構造、床面積などがありますが、建物の名称があるときは、その名称も登記事項になります(不動産登記法44条1項4号)。たとえば、「〇〇ハイツ」「△△マンション」のような名前が付いている建物なら、その名前も登記されます。

建物の名称は、建物を特定するのに役立つので、登記事項とされているのです。


3.配偶者居住権は、登記することができる。

3・・・ 正しい

「配偶者居住権」とは、夫や妻が亡くなったときに、残された配偶者が、それまで住んでいた亡くなった人の家に、亡くなるまで(または決められた期間)無償で住み続けることができる権利のことを言います(民法1028条)。たとえば、夫が亡くなり、家の所有権は子どもが相続した場合でも、妻は配偶者居住権によってその家に住み続けることができます。

この配偶者居住権は、登記することができる権利とされています(不動産登記法3条9号)。そして、家の所有権を相続した人(この例では子ども)は、配偶者に配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負います(民法1031条1項)。

登記をしておけば、子どもが家を第三者に売ってしまっても、妻はその第三者に配偶者居住権を対抗することができ、住み続けることができます。


4.賃料は、賃借権の登記の登記事項である。

4・・・ 正しい

「賃借権」とは、お金(賃料)を払って他人の物を借りて使う権利のことを言います。土地や建物の賃借権は、登記することができます(不動産登記法3条8号)。

賃借権の登記をするときは、賃料が登記事項となります(不動産登記法81条1号)。そのほか、存続期間や賃料の支払時期の定めがあるときはその定め、賃借権の譲渡や転貸を許す旨の定めがあるときはその定め、敷金があるときはその敷金なども登記事項です。

賃料は賃貸借契約の一番大事な中身なので、必ず登記されることになっています。たとえば、月10万円で土地を借りているなら、「賃料1月10万円」のように記録されます。


令和8年(2026年):宅建試験・過去問

問1
所有者不明土地・管理不全土地
問2
賃貸借
問3
共有
問4
相続(法定相続分)
問5
契約の終了
問6
売買契約・賃貸借契約
問7
代理
問8
売買契約
問9
法定地上権
問10
契約総合
問11
借地権
問12
建物賃貸借
問13
区分所有法
問14
不動産登記法
問15
都市計画法
問16
都市計画法・開発許可
問17
建築基準法
問18
建築基準法
問19
盛土規制法
問20
土地区画整理法
問21
農地法
問22
国土利用計画法
問23
贈与税(住宅取得等資金の非課税特例)
問24
不動産取得税
問25
地価公示法
問26
広告
問27
監督処分・罰則
問28
宅建士
問29
媒介契約
問30
営業保証金
問31
宅地・宅建業の定義
問32
犯罪収益移転防止法
問33
専任の宅建士
問34
重要事項説明・35条書面
問35
報酬計算(売買)
問36
重要事項説明
問37
報酬計算(貸借)
問38
37条書面
問39
業務上の規制
問40
業務上の規制
問41
届出
問42
クーリングオフ
問43
重要事項説明
問44
案内所等の規制
問45
住宅瑕疵担保履行法
問46
住宅金融支援機構
問47
不当景品類及び不当表示防止法
問48
統計
問49
土地
問50
建物

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