令和8年(2026年)問24|不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.家屋が新築された日から2年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合には、当該家屋が新築された日から2年を経過した日において家屋の取得があったものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。

2.不動産取得税は、目的税である。

3.相続による不動産の取得については、不動産取得税は課されない。

4.不動産取得税の納期は、4月、7月、12月及び2月中において、当該市町村の条例で定めることとされているが、特別の事情がある場合においては、これと異なる納期を定めることもできる。


【答え:3】

1.家屋が新築された日から2年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合には、当該家屋が新築された日から2年を経過した日において家屋の取得があったものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。

1・・・ 誤り

「不動産取得税」とは、土地や家屋を買ったり、建てたり、もらったりして不動産を取得したときに、その不動産がある都道府県が、取得した人に1回だけかける税金のことを言います(地方税法73条の2第1項)。

家屋を新築した場合は、最初にその家屋を使ったり、売ったりした日に取得があったものとみなされます。そして、新築された日から6か月を経過しても、まだ誰も使わず売れてもいない場合には、6か月を経過した日に家屋の取得があったものとみなし、その時点の所有者に不動産取得税をかけます(地方税法73条の2第2項)。たとえば、建売住宅を建てた会社が、半年たっても売れ残っている場合、その会社に不動産取得税がかかります。

問題文の「2年」は誤りで、正しくは「6か月」です。

なお、宅建業者などが売るために新築した住宅については、特例で「6か月」が「1年」に延ばされています(地方税法附則10条の3第1項)。この特例は令和13年3月31日までに新築された住宅が対象です。いずれにしても「2年」ではありません。


2.不動産取得税は、目的税である。

2・・・ 誤り

税金には「目的税」と「普通税」があります。「目的税」とは、集めた税金を何に使うかが法律で決められている税金のことを言います。たとえば、都市計画税は、道路や公園、下水道などをつくる都市計画事業や土地区画整理事業の費用にあてるための税金なので目的税です。

これに対して「普通税」とは、使いみちが決められておらず、自治体のいろいろな仕事に自由に使える税金のことを言います。

不動産取得税は、使いみちが決められていないので、普通税です(地方税法4条2項4号)。固定資産税も同じく普通税です。

宅建試験では、不動産取得税、固定資産税は普通税、都市計画税は目的税、という区別が出題されることがあります。不動産取得税は都道府県の税金、固定資産税と都市計画税は市町村の税金、という違いもいっしょに押さえておきましょう。


3.相続による不動産の取得については、不動産取得税は課されない。

3・・・ 正しい

相続によって不動産を取得した場合は、不動産取得税は課されません(地方税法73条の7第1号)。「相続」とは、亡くなった人の財産を、その人の子どもや配偶者などの家族が引き継ぐことを言います。

不動産取得税がかからない理由は、相続は、亡くなった人の財産が家族にそのまま移るだけで、形式的な移転にすぎないと考えられているからです。たとえば、お父さんが亡くなって、子どもがお父さんの家を相続しても、不動産取得税はかかりません。相続税は別にかかることがあります。

同じように、法人の合併による取得、相続人に対する遺贈(遺言で財産をあげること)による取得、共有物の分割による取得(自分の持分をこえない部分)なども、不動産取得税はかかりません。

一方で、贈与(生きている人からタダでもらうこと)による取得や、相続人以外の人への特定遺贈による取得には、不動産取得税がかかります。「相続はかからない、贈与はかかる」という違いはよく出題されるので、しっかり押さえておきましょう。


4.不動産取得税の納期は、4月、7月、12月及び2月中において、当該市町村の条例で定めることとされているが、特別の事情がある場合においては、これと異なる納期を定めることもできる。

4・・・ 誤り

「4月、7月、12月及び2月中において、市町村の条例で定める」という納期は、固定資産税の納期です(地方税法362条1項)。固定資産税は、毎年1月1日に土地や家屋を持っている人に市町村がかける税金で、1年分を4回に分けて払うことになっています。

これに対して、不動産取得税は都道府県の税金で、不動産を取得したときに1回だけかかるものです。都道府県から納税通知書が送られてきて、それに書かれた納期限までに払う「普通徴収」という方法で集められます(地方税法73条の17第1項)。納期は都道府県の条例で定めることになっていて、固定資産税のように4月、7月、12月、2月という決まりはありません。

この肢は、不動産取得税の問題に固定資産税の内容をまぜたひっかけです。また「市町村の条例」となっている点も、都道府県の税金である不動産取得税とは合いません。どの税金が、どこの税金なのかを整理しておきましょう。


令和8年(2026年):宅建試験・過去問

問1
所有者不明土地・管理不全土地
問2
賃貸借
問3
共有
問4
相続(法定相続分)
問5
契約の終了
問6
売買契約・賃貸借契約
問7
代理
問8
売買契約
問9
法定地上権
問10
契約総合
問11
借地権
問12
建物賃貸借
問13
区分所有法
問14
不動産登記法
問15
都市計画法
問16
都市計画法・開発許可
問17
建築基準法
問18
建築基準法
問19
盛土規制法
問20
土地区画整理法
問21
農地法
問22
国土利用計画法
問23
贈与税(住宅取得等資金の非課税特例)
問24
不動産取得税
問25
地価公示法
問26
広告
問27
監督処分・罰則
問28
宅建士
問29
媒介契約
問30
営業保証金
問31
宅地・宅建業の定義
問32
犯罪収益移転防止法
問33
専任の宅建士
問34
重要事項説明・35条書面
問35
報酬計算(売買)
問36
重要事項説明
問37
報酬計算(貸借)
問38
37条書面
問39
業務上の規制
問40
業務上の規制
問41
届出
問42
クーリングオフ
問43
重要事項説明
問44
案内所等の規制
問45
住宅瑕疵担保履行法
問46
住宅金融支援機構
問47
不当景品類及び不当表示防止法
問48
統計
問49
土地
問50
建物

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