宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。
1.既存住宅の貸借の媒介を行う場合、建物の建築及び維持保全の状況に関する書類の保存状況について説明しなければならない。
2.宅地の売買の媒介を行う場合、登記された抵当権について、引渡しまでに抹消される場合は説明しなくてよい。
3.宅地の貸借の媒介を行う場合、借地権の存続期間を50年とする賃貸借契約において、契約終了時における当該宅地の上の建物の取壊しに関する事項を定めようとするときは、その内容を説明しなければならない。
4.建物の売買又は貸借の媒介を行う場合、当該建物が津波防災地域づくりに関する法律第53条第1項により指定された津波災害警戒区域内にあるときは、その旨を、売買の場合は説明しなければならないが、貸借の場合は説明しなくてよい。
【答え:3】
1・・・誤り
建物の「売買」の場合、既存の建物について「設計図書、点検記録その他の建物の建築及び維持保全の状況に関する書類で国土交通省令で定めるものの保存の状況」を重要事項として説明しなければなりません。 本問は「貸借」の媒介なので、「売買」ではありません。 よって、上記説明は不要なので、本問は誤りです。 貸借の場合、「1年以内に建物状況調査(建物の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防 止する部分についての調査)を実施しているかどうか、実施していればその結果の概要」については説明しないといけません。
2・・・誤り
宅地・建物の売買・貸借関係なく、「登記された権利の内容」は、重要事項説明書(35条書面)の記載事項です。 よって、引渡しまでに抹消される場合も説明が必要なので、誤りです。
3・・・正しい
「契約終了時における当該宅地の上の建物の取壊しに関する事項」とは、定期借地権の一種である「取り壊し予定建物の土地の賃貸借」です。 そして、宅地の貸借について、「定期借地権」の場合、その内容を重要事項として説明が必要です。 よって、本問は正しいです。
4・・・誤り
宅地や建物が「津波災害警戒区域内」にある場合、売買・貸借関係なく、重要事項として説明が必要です。 よって、「貸借の場合は説明しなくてよい」が誤りです。
令和元年(平成31年)度(2019年)宅建試験・過去問
- 問1
- 対抗関係
- 問2
- 意思表示
- 問3
- 契約不適合責任
- 問4
- 不法行為
- 問5
- 代理(判決文)
- 問6
- 相続
- 問7
- 弁済
- 問8
- 請負
- 問9
- 時効
- 問10
- 抵当権
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 所得税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 免許
- 問27
- 8種制限
- 問28
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問29
- 監督処分・罰則
- 問30
- 広告規制
- 問31
- 媒介契約
- 問32
- 報酬計算(空き家等の特例)
- 問33
- 保証協会
- 問34
- 37条書面
- 問35
- 業務上の規制
- 問36
- 37条書面
- 問37
- 手付金等の保全措置
- 問38
- クーリング・オフ
- 問39
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問42
- 宅地の定義
- 問43
- 免許の基準
- 問44
- 宅建士
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計(省略)
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物