宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1.宅地建物取引業者は、自己の名義をもって、他人に、宅地建物取引業を営む旨の表示をさせてはならないが、宅地建物取引業を営む目的をもってする広告をさせることはできる。
2.宅地建物取引業とは、宅地又は建物の売買等をする行為で業として行うものをいうが、建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない。
3.宅地建物取引業の免許を受けていない者が営む宅地建物取引業の取引に、宅地建物取引業者が代理又は媒介として関与していれば、当該取引は無免許事業に当たらない。
4.宅地建物取引業者の従業者が、当該宅地建物取引業者とは別に自己のために免許なく宅地建物取引業を営むことは、無免許事業に当たる。
【答え:4】
1・・・誤り
①宅建業者は、自己の名義をもって、他人に宅建業を営ませることができません(名義貸しの禁止)。 さらに、②宅建業者は、自己の名義をもって、他人に、宅建業を営む旨の表示をさせることや、宅建業を営む目的で広告させることも禁止されています。 例えば、①宅建業者Aが、Bに対して、名義を貸して、BがAの名前を使って「取引」をした場合、宅建業者Aは、名義貸しの禁止に違反することになります。 ②は、宅建業者Aが、Bに対して、名義を貸して、BがAの名前を使って「広告」をした場合も、Aは、宅建業法違反となります。
2・・・誤り
まず、「宅地建物取引業とは、宅地又は建物の売買等をする行為で業として行うものをいう」という部分は正しいです。 次に、「建物の一部の売買の代理を業として行う行為は、宅地建物取引業に当たらない」について 宅建業法上、「建物」についての定義は細かく規定されていませんが、「建物(建物の一部を含む)」となっています。 つまり、建物の一部(例えば、マンション一室)も「建物」に該当します。 よって、「建物の一部の売買の代理を業として行う行為も、宅地建物取引業に当たる」ので、この部分が誤りです。
3・・・誤り
無免許事業者が宅建業の取引をした場合、その取引に、宅建業者が「代理又は媒介」として関与していたとしても、無免許事業者が取引をしている以上、当該取引は無免許事業に当たります。 よって、誤りです。
4・・・正しい
宅建業者Aの従業者Bが、当該宅建業者Aとは別に自己Bのために、免許なく宅地建物取引業を営むことは、無免許事業に当たります。 つまり、従業員Bが自分のために宅建業を営む場合、B自身が宅建業の免許を持っていないと無免許事業に当たるということです。 よって、本問は正しいです。
令和元年(平成31年)度(2019年)宅建試験・過去問
- 問1
- 対抗関係
- 問2
- 意思表示
- 問3
- 契約不適合責任
- 問4
- 不法行為
- 問5
- 代理(判決文)
- 問6
- 相続
- 問7
- 弁済
- 問8
- 請負
- 問9
- 時効
- 問10
- 抵当権
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 所得税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 免許
- 問27
- 8種制限
- 問28
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問29
- 監督処分・罰則
- 問30
- 広告規制
- 問31
- 媒介契約
- 問32
- 報酬計算(空き家等の特例)
- 問33
- 保証協会
- 問34
- 37条書面
- 問35
- 業務上の規制
- 問36
- 37条書面
- 問37
- 手付金等の保全措置
- 問38
- クーリング・オフ
- 問39
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問42
- 宅地の定義
- 問43
- 免許の基準
- 問44
- 宅建士
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計(省略)
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物