宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1.免許を受けようとするA社の取締役が刑法第204条(傷害)の罪により懲役1年執行猶予2年の刑に処せられた場合、刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予期間を満了し、その日から5年を経過しなければ、A社は免許を受けることができない。
2.宅地建物取引業者である個人Bが死亡した場合、その相続人Cは、Bが締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされ、Bが売主として締結していた売買契約の目的物を買主に引き渡すことができる。
3.宅地建物取引業者D社について破産手続開始の決定があった場合、D社を代表する役員は廃業を届け出なければならない。また、廃業が届け出られた日にかかわらず、破産手続開始の決定の日をもって免許の効力が失われる。
4.免許を受けようとするE社の取締役について、破産手続開始の決定があった場合、復権を得た日から5年を経過しなければ、E社は免許を受けることができない。
【答え:2】
1・・・誤り
A社の取締役が、執行猶予付きの懲役刑に処せられ、執行猶予期間を満了した場合、当該取締役は欠格ではなくなります。
よって、A社も欠格ではないので、5年を待たずに免許を受けることができます。
したがって、「5年を経過しなければ、A社は免許を受けることができない」は誤りです。
この問題は理解してほしいので、理解ポイントを個別指導で解説します!
2・・・正しい
個人業者Bが死亡した場合、相続人Cは、個人業者Bが契約した取引について、取引を結了する目的の範囲内(引渡しなどを行う範囲内)において宅地建物取引業者とみなされます。
よって、相続人Cは、Bが売主として締結していた売買契約の目的物を買主に引き渡すことができるので正しいです。
3・・・誤り
宅建業者が破産手続開始の決定を受けた場合、「破産管財人」が届出をしなければなりません。
そして、免許の効力は「届出をした時」に失効します。
よって、「D社を代表する役員は廃業を届け出なければならない」も「破産手続開始の決定の日をもって免許の効力が失われる」も誤りです。
4・・・誤り
E社の取締役が破産して、その後、復権を得たのであれば、E社は、5年を待たずに、直ちに免許を受けることができます。
よって、「復権を得た日から5年を経過しなければ、E社は免許を受けることができない」は誤りです。
令和2年(2020年)10月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 囲繞地と袋地
- 問2
- 保証
- 問3
- 契約の解除(判決文)
- 問4
- 賃貸借契約
- 問5
- 委任契約
- 問6
- 錯誤
- 問7
- 保証
- 問8
- 相続
- 問9
- 売買契約・贈与契約
- 問10
- 時効
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 印紙税
- 問24
- 不動産取得税
- 問25
- 不動産鑑定評価基準
- 問26
- 免許
- 問27
- 広告
- 問28
- 宅建士
- 問29
- 媒介契約
- 問30
- 報酬計算
- 問31
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問32
- 8種制限
- 問33
- 37条書面
- 問34
- 宅建士
- 問35
- 営業保証金
- 問36
- 保証協会
- 問37
- 37条書面
- 問38
- 媒介契約
- 問39
- 業務上の規制
- 問40
- クーリングオフ
- 問41
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問42
- 8種制限
- 問43
- 免許の基準
- 問44
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物