平成30年(2018年)問43/宅建過去問

宅地建物取引業法に規定する営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.宅地建物取引業者は、免許を受けた日から3月以内に営業保証金を供託した旨の届出を行わなかったことにより国土交通大臣又は都道府県知事の催告を受けた場合、当該催告が到達した日から1月以内に届出をしないときは、免許を取り消されることがある。

2.宅地建物取引業者に委託している家賃収納代行業務により生じた債権を有する者は、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受けることができる。

3.宅地建物取引業者は、宅地建物取引業の開始後1週間以内に、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添附して、営業保証金を供託した旨を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

4.宅地建物取引業者は、新たに事務所を2か所増設するための営業保証金の供託について国債証券と地方債証券を充てる場合、地方債証券の額面金額が800万円であるときは、額面金額が200万円の国債証券が必要となる。


 

 

 

 

 

 

【答え:1】


1.宅地建物取引業者は、免許を受けた日から3月以内に営業保証金を供託した旨の届出を行わなかったことにより国土交通大臣又は都道府県知事の催告を受けた場合、当該催告が到達した日から1月以内に届出をしないときは、免許を取り消されることがある。

1・・・正しい

免許権者は、免許をした日から「3か月」以内に宅地建物取引業者が営業保証金を供託した旨の届出をしないときは、その届出をすべき旨の催告をしなければなりません。

そして、催告が到達した日から「1ヶ月」以内に供託した旨の届出をしないときは、その免許を取り消すことができます。

したがって、本肢は正しいです。

この辺りは、「事業を開始するまでの流れ」をしっかり押さえたうえで、本肢がどの部分の話をしているかを理解する必要があります!

そういう考え方で解く習慣をつけないと、ひっかけ問題で引っかかってしまいます。

なので、 「事業を開始するまでの流れ」は個別指導でお伝えします!


2.宅地建物取引業者に委託している家賃収納代行業務により生じた債権を有する者は、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受けることができる。

2・・・誤り

「宅建業の取引」で損害を受けた場合は、還付請求できますが、そうでない取引の場合は還付請求できません。

家賃収納代行業務」は「宅建業の取引ではない」ため、還付請求できません

したがって、「家賃収納代行業務により生じた債権を有する者は、営業保証金について、その債権の弁済を受けることができる」という記述は誤りです。

細かい解説は個別指導で行います!


3.宅地建物取引業者は、宅地建物取引業の開始後1週間以内に、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添附して、営業保証金を供託した旨を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

3・・・誤り

営業保証金を供託した旨の届出は、宅建業の開始「前」に行わなければなりません。

本肢は「宅建業の開始後」に「供託した旨の届出」をしています。したがって、本肢は誤りです。


4.宅地建物取引業者は、新たに事務所を2か所増設するための営業保証金の供託について国債証券と地方債証券を充てる場合、地方債証券の額面金額が800万円であるときは、額面金額が200万円の国債証券が必要となる。

4・・・誤り

まず、宅建業者が、新たに事務所(支店)を2か所増設(新設)するために必要な営業保証金の額は「1000万円」です。
なぜなら、支店1か所あたり、500万円の営業保証金が必要だからです。

次に、営業保証金を供託するにあたって、本肢では「国債証券」と「地方債証券」で供託しようとしています。
国債証券の評価額は「額面の100%」
地方債証券の評価額は「額面の90%
です。

したがって、額面200万円の国債証券は「200万円」として考えることができます。
一方、額面800万円の地方債証券は「800万×90%」=「720万円」として考える必要があります。

よって、合計すると、920万円しかないので、80万円足りません。

したがって、本肢は誤りです。

もし、支店2か所増設するのであれば、別途80万円分の営業保証金を供託する必要があります。

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平成30年度(2018年)宅建試験・過去問

問1
意思表示
問2
代理
問3
停止条件
問4
時効
問5
事務管理
問6
法定地上権
問7
債権譲渡
問8
賃貸借(判決文)
問9
相殺
問10
相続
問11
借地権
問12
借家権
問13
区分所有法
問14
不動産登記法
問15
国土利用計画法
問16
都市計画法
問17
都市計画法(開発許可)
問18
建築基準法
問19
建築基準法
問20
宅地造成等規制法
問21
土地区画整理法
問22
農地法
問23
登録免許税
問24
不動産取得税
問25
不動産鑑定評価基準
問26
広告
問27
建物状況調査
問28
業務上の規制
問29
8種制限
問30
報酬
問31
報酬計算(空き家等の特例)
問32
監督処分
問33
媒介契約
問34
37条書面
問35
35条書面
問36
免許
問37
クーリングオフ
問38
手付金等の保全措置
問39
35条書面
問40
業務の規制
問41
免許の要否
問42
宅建士
問43
営業保証金
問44
保証協会
問45
住宅瑕疵担保履行法
問46
住宅金融支援機構
問47
不当景品類及び不当表示防止法
問48
統計
問49
土地
問50
建物
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