時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、時効の対象となる債権の発生原因は、令和2年4月1日以降に生じたものとする。
1.消滅時効の援用権者である「当事者」とは、権利の消滅について正当な利益を有する者であり、債務者のほか、保証人、物上保証人、第三取得者も含まれる。
2.裁判上の請求をした場合、裁判が終了するまでの間は時効が完成しないが、当該請求を途中で取り下げて権利が確定することなく当該請求が終了した場合には、その終了した時から新たに時効の進行が始まる。
3.権利の承認があったときは、その時から新たに時効の進行が始まるが、権利の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないことを要しない。
4.夫婦の一方が他方に対して有する権利については、婚姻の解消の時から6箇月を経過するまでの間は、時効が完成しない。
【答え:2】
1・・・正しい
消滅時効の援用権者である「当事者」=消滅時効を援用できる者とは、権利の消滅について正当な利益を有する者です。
「正当な利益を有する者」、債務者のほか、保証人、物上保証人、第三取得者も含まれます。
よって、正しいです。
詳細解説は、個別指導で解説します!
2・・・誤り
裁判上の請求をすると、その時点で、時効完成が猶予されます。
その後、請求を取り下げた場合、取り下げをしてから6カ月間は、時効完成が猶予されます。
しかし、時効の更新はありません。
よって、「終了した時から新たに時効の進行が始まる(=時効が更新する)」は誤りです。
詳細解説は個別指導で解説します。
3・・・正しい
権利の承認(債務の承認)があると、承認があった日から時効が更新します(新たに時効の進行が始まる)。
そして、この権利の承認(債務の承認)については、行為能力の制限を受けていないことを要しません。
よって、正しいです。
この点は少しややこしい部分なので、個別指導で整理して解説します。
4・・・正しい
夫婦間の債権については、「離婚・配偶者の死亡」のときから6か月を経過するまで、時効完成が猶予されます。
理解をすれば分かりやすいので、個別指導では具体例をいれて解説します!
令和2年(2020年)12月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 不法行為
- 問2
- 代理
- 問3
- 親族
- 問4
- 債務不履行
- 問5
- 時効
- 問6
- 転貸借
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 相続
- 問9
- 地役権
- 問10
- 共有
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 登録免許税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 業務上の規制
- 問27
- 広告
- 問28
- 媒介契約
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 保証協会
- 問31
- 免許
- 問32
- 35条書面
- 問33
- 営業保証金
- 問34
- 報酬
- 問35
- 37条書面
- 問36
- 業務上の規制
- 問37
- 37条書面
- 問38
- 宅建士
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 業務上の規制
- 問42
- 35条書面
- 問43
- 宅建士
- 問44
- 宅地の定義
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物