宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
1.建築基準法第42条第2項の規定により道路とみなされる部分(セットバックを要する部分)を含む土地については、セットバックを要する旨及びその面積を必ず表示しなければならない。
2.取引態様については、「売主」、「貸主」、「代理」又は「媒介(仲介)」の別を表示しなければならず、これらの用語以外の「直販」、「委託」等の用語による表示は、取引態様の表示とは認められない。
3.インターネット上に掲載している賃貸物件について、掲載した後に契約済みとなり実際には取引できなくなっていたとしても、当該物件について消費者からの問合せがなく、故意に掲載を継続していたものでなければ、不当表示に問われることはない。
4.新築分譲住宅を販売するに当たり、販売価格が確定していないため直ちに取引することができない場合、その取引開始時期をあらかじめ告知する予告広告を行うことはできない。
【答え:2】
1・・・誤り
セットバックを要する部分を含む土地については、その旨を表示しなければなりません。 そして、セットバックを要する部分の面積が概ね全体の10%以上であるときは、併せて「セットバックを要する面積」も表示しなければなりません。
よって、セットバックを要する部分を含む土地であっても、必ずしもその面積まで表示しなければならない、というわけではないので、誤りです。
2・・・正しい
取引態様は、「売主」「貸主」「代理」または「媒介(仲介)」の別をこれらの用語を用いて表示しなければなりません。
本肢のように「直販」、「委託」等の用語による表示は、取引態様の表示とは認められません。
3・・・誤り
掲載後に契約済になった等の理由で、実際には取引することができない物件の広告は「おとり広告」に当たり、不当表示となります。
これは、インターネット広告であっても同じなので、たとえ、問い合わせがなくても、また、故意でなかったとしても、おとり広告をしていたら、不当表示となります。
4・・・誤り
「予告広告」とは、分譲宅地、新築建物であって、価格や賃料が確定していないため、直ちに取引することができない物件について、その本広告に先立ち(本広告前に)、その取引開始時期をあらかじめ告知する広告をいいます。
そして、予告広告においては、予告広告である旨、販売予定時期その他規則で定める事項を、見やすい場所に、見やすい大きさ、見やすい色彩の文字により、分かりやすい表現で明りょうに表示しなければなりません。
したがって、「取引開始時期をあらかじめ告知する予告広告を行うことはできない」は誤りです。
令和2年(2020年)12月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 不法行為
- 問2
- 代理
- 問3
- 親族
- 問4
- 債務不履行
- 問5
- 時効
- 問6
- 転貸借
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 相続
- 問9
- 地役権
- 問10
- 共有
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 登録免許税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 業務上の規制
- 問27
- 広告
- 問28
- 媒介契約
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 保証協会
- 問31
- 免許
- 問32
- 35条書面
- 問33
- 営業保証金
- 問34
- 報酬
- 問35
- 37条書面
- 問36
- 業務上の規制
- 問37
- 37条書面
- 問38
- 宅建士
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 業務上の規制
- 問42
- 35条書面
- 問43
- 宅建士
- 問44
- 宅地の定義
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物