宅地建物取引業法に規定する営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1.宅地建物取引業者は、事業の開始後、新たに従たる事務所を設置したときは、その従たる事務所の最寄りの供託所に政令で定める額の営業保証金を供託し、その旨を免許権者に届け出なければならない。
2.宅地建物取引業者は、主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合、国債証券をもって営業保証金を供託しているときは、遅滞なく、従前の主たる事務所の最寄りの供託所に対し、営業保証金の保管替えを請求しなければならない。
3.宅地建物取引業者は、免許の有効期間満了に伴い営業保証金を取り戻す場合は、還付請求権者に対する公告をすることなく、営業保証金を取り戻すことができる。
4.免許権者は、宅地建物取引業者が宅地建物取引業の免許を受けた日から3月以内に営業保証金を供託した旨の届出をしないときは、その届出をすべき旨の催告をしなければならず、その催告が到達した日から1月以内に届出がないときは、当該宅地建物取引業者の免許を取り消すことができる。
【答え:4】
1・・・誤り
本肢は「従たる事務所の最寄りの供託所に」という部分が誤りです。
営業保証金の供託は、主たる事務所の最寄りの供託所にしなければなりません。
新たに事務所を設置したときも、同様です。
たとえ、従たる事務所が、主たる事務所から遠く離れたところにあっても、営業保証金の供託は主たる事務所の最寄りの供託所にします。
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2・・・誤り
本肢は「保管替え」が誤りです。正しくは「二重供託」という手続きが必要です。
国債証券をもって営業保証金を供託している宅建業者が、主たる事務所を移転したためその最寄りの供託所が変更した場合、「二重供託」をしなければなりません。
「保管替え」は、「金銭のみ」で供託している場合です。
関連ポイントは個別指導で解説します!
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3・・・誤り
宅地建物取引業者が営業保証金を取り戻す場合は、原則として、6ヶ月以上の期間を定めて還付請求権者に対する公告する必要があります。
例外として、「①保証協会の社員となった場合」「②本店の移転により、最寄りの供託所が変更になった場合」「③営業保証金を取りもどすことができる事由発生から10年経過した場合」の3つの場合は、公示することなく取戻しができます。
本肢は、上記例外に当たらないので、原則通り、公告する必要があります。
よって、本肢は誤りです。
4・・・正しい
免許をした日から3か月以内に供託した旨の届出がないときは、免許権者は、「届出をしない宅建業者」に対して、その届出をすべき旨の催告をしなければなりません。
その後、この催告を受けた日から1か月以内に供託した旨の届出がない場合、免許権者は当該業者の免許を取り消すことができます。(任意)
よって、正しいです。
令和2年(2020年)12月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 不法行為
- 問2
- 代理
- 問3
- 親族
- 問4
- 債務不履行
- 問5
- 時効
- 問6
- 転貸借
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 相続
- 問9
- 地役権
- 問10
- 共有
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 登録免許税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 業務上の規制
- 問27
- 広告
- 問28
- 媒介契約
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 保証協会
- 問31
- 免許
- 問32
- 35条書面
- 問33
- 営業保証金
- 問34
- 報酬
- 問35
- 37条書面
- 問36
- 業務上の規制
- 問37
- 37条書面
- 問38
- 宅建士
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 業務上の規制
- 問42
- 35条書面
- 問43
- 宅建士
- 問44
- 宅地の定義
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物