宅建士の「登録の移転」とは?結論から解説
宅建士の登録の移転とは、登録先の都道府県とは別の都道府県にある事務所で業務に従事することになった場合に、登録先を新しい勤務地の都道府県へ移す手続きです(宅建業法第19条の2)。
試験対策で押さえるべきポイントは次の3つです。
- 登録の移転は任意:移転しなくても宅建士として勤務できる
- 提出ルート:移転先の都道府県知事を経由して移転元の都道府県知事に申請する
- 移転できるのは「業務従事先」が変わった場合のみ:住所だけ変わった場合は「変更の登録」であり、登録の移転ではない
登録の移転と変更の登録の違い
受験生が混同しやすい「登録の移転」と「変更の登録」の違いを整理します。
- 登録の移転:他の都道府県の事務所に勤務先が変わった → 任意で申請
- 変更の登録:氏名・住所・本籍・勤務先の名称など登録事項に変更があった → 遅滞なく届出が必要(義務)
たとえば東京都で登録している宅建士が大阪府の会社に転職した場合、登録の移転(任意)を行えます。一方、同じ都道府県内での転職や氏名変更は「変更の登録」で対応します。
登録の移転手続きの流れ
ステップ1:登録移転申請書の作成
申請書には以下の情報を記載します(施行規則第14条の5)。
- 氏名・生年月日・住所・本籍(外国籍の場合は国籍)・性別
- 現在の登録番号
- 現在の登録を行っている都道府県知事名
- 移転の理由
- 移転後に勤務する宅建業者の名称・免許証番号
- 6か月以内に撮影した写真(無帽・正面・上三分身・無背景)
ステップ2:申請書の提出
申請者は移転先の都道府県知事を経由して、移転元の都道府県知事に申請書を提出します。移転先の知事が移転元の知事に通知し、連携して手続きが進みます。
ステップ3:登録完了の通知
移転が完了すると、移転先の都道府県知事から申請者および移転元の知事へ通知が届きます(施行規則第14条の6)。
宅建士の登録申請と必要書類
そもそも宅建士として登録するには、試験合格後に都道府県知事へ登録申請が必要です(宅建業法第19条第1項)。申請書には次の書類を添付します。
- 2年以上の実務経験を証明する書類(または登録実務講習の修了証)
- 破産者でないことの証明書(市町村長が発行する身分証明書)
- 法第18条第1項第3号〜12号に該当しないことの誓約書
- 未成年者の場合:法第18条第1項第1号に該当しないことを証明する書類
- 写真(6か月以内撮影)
誓約書に記載する欠格事由とは
誓約書では、以下の欠格事由に該当しないことを申告します。
- 禁錮以上の刑に処せられ、執行終了から5年を経過していない者
- 宅建業法違反等で罰金刑を受け、執行終了から5年を経過していない者
- 免許取消しから5年を経過していない者
- 不正行為等で登録を取り消され5年を経過していない者
- 暴力団員等である者、またはでなくなってから5年を経過していない者
- 心身の故障により業務を適切に行えない者
これらに一つでも該当すると登録は拒否され、知事から理由が通知されます。
試験で狙われる具体例
例1:東京都で登録済みのAさんが大阪府の不動産会社に転職した場合
→ Aさんは移転先(大阪府知事)を経由して移転元(東京都知事)に登録移転申請書を提出できる。ただし移転は任意。
例2:Bさんが登録申請したが、過去に禁錮刑を受け執行後5年未経過だった場合
→ 欠格事由に該当するため登録は拒否され、Bさんに理由が通知される。
まとめ:登録の移転の試験対策チェックリスト
- 登録の移転は任意(義務ではない)
- 申請は移転先の知事を経由して移転元の知事に提出
- 住所変更のみでは登録の移転はできない(変更の登録で対応)
- 登録拒否の場合は理由の通知が必要
- 欠格事由の「5年ルール」は頻出なので正確に暗記する






