AがBから事業のために、1,000万円を借り入れている場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1 AとBが婚姻した場合、AのBに対する借入金債務は混同により消滅する。
2 AがCと養子縁組をした場合、CはAのBに対する借入金債務についてAと連帯してその責任を負う。
3 Aが死亡し、相続人であるDとEにおいて、Aの唯一の資産である不動産をDが相続する旨の遺産分割協議が成立した場合、相続債務につき特に定めがなくても、Bに対する借入金返済債務のすべてをDが相続することになる。
4 Aが死亡し、唯一の相続人であるFが相続の単純承認をすると、FがBに対する借入金債務の存在をしらなかったとしても、Fは当該借入金債務を相続する。
【答え:4】
1・・・誤り
債権者と債務者が婚姻しても、債権は消滅しません。
債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、混同により消滅します。
混同とは何か分からない方はこちら
2・・・誤り
養子縁組により養子になったからといって、養親の借入金債務について連帯責任を負うことはありません。
3・・・誤り
この問題文を見ると、不動産のみBが相続するというわけで、相続債務について特に定めをしなかったわけであるから、Dが借入金返済債務のすべてを相続する事になるわけではありません。
4・・・正しい
相続人は、単純承認をしたときは、被相続人の全ての権利義務を承継します。 したがって、相続人が借入金債務の存在を知らなかったとしても、相続人は借入金債務を相続します。
平成23年度(2011年)宅建試験・過去問
- 問1
- 詐欺、強迫
- 問2
- 停止条件
- 問3
- 共有
- 問4
- 根抵当権
- 問5
- 債権譲渡
- 問6
- 相殺
- 問7
- 転貸借
- 問8
- 契約関係
- 問9
- 契約不適合責任
- 問10
- 相続
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権・一時使用
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 国土利用計画法
- 問16
- 都市計画法
- 問17
- 開発許可
- 問18
- 防火地域
- 問19
- 建築基準上全般
- 問20
- 宅地造成等規制法
- 問21
- 土地区画整理法
- 問22
- 農地法
- 問23
- 印紙税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示
- 問26
- 宅地建物取引業の免許
- 問27
- 宅建業の欠格事由
- 問28
- 宅地建物取引業全般
- 問29
- 宅建士の登録
- 問30
- 営業保証金
- 問31
- 媒介契約
- 問32
- 重要事項説明
- 問33
- 重要事項説明
- 問34
- 35条書面と37条書面
- 問35
- クーリングオフ
- 問36
- 広告
- 問37
- 8種規制 総合
- 問38
- 手付金等の保全措置
- 問39
- 8種規制 総合
- 問40
- 報酬額の制限
- 問41
- 宅建業法 総合
- 問42
- 案内所
- 問43
- 宅地建物取引業保証協会
- 問44
- 監督処分
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物