平成27年(2015年)問1/宅建過去問

(解説について改正民法適用済み)
次の記述のうち、民法の条文に規定されていないものはどれか。

1.債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から10年間行使しないときは、時効によって消滅する旨(改正民法に伴い問題文を一部変更)

2.事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨

3.併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる旨

4.債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める旨


 

 

 

 

 

 

【答え:1】


債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する旨

1・・・民法に規定されている

本問の「債務不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権」は「①権利を行使できることを知った時から5年」または「②権利を行使できるときから20年」です(民法167条)。本肢は「10年」となっているので誤りで、民法に規定されていません。

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事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨

2・・・民法に規定されている

改正民法では、「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と規定されています(民法446条1項)。
また、「事業のために負担した貸金債務を主たる債務とする保証契約は公正証書で意思表示しないと無効となる」旨の規定もあります(民法465条の1第1項)。
よって、民法に規定されています。


併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる旨

3・・・民法に規定されている

併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができます」(民法470条1項)。したがって、本問は民法の条文に規定されています。

併存的債務引受」とは何か?
併存的債務引受」のポイントは何か?

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債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める旨

4・・・民法に規定されている

債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。」という内容は民法の条文に規定されています(民法418条:過失相殺)。

本問は条文に規定されていることだけでなく、内容も理解しておきましょう!今後、内容の方が本試験で出題されやすいでしょう!

令和6年度 個別指導開講

平成27年度(2015年)宅建試験・過去問

問1
民法の条文
問2
通謀虚偽表示
問3
賃貸借と使用貸借
問4
取得時効
問5
占有
問6
抵当権
問7
抵当権の処分
問8
同時履行の関係
問9
転貸借
問10
相続
問11
借家権
問12
定期借家権と普通借家権
問13
区分所有法
問14
不動産登記法
問15
都市計画法(開発許可)
問16
都市計画法
問17
建築基準法(建築確認)
問18
建築基準法
問19
宅地造成等規制法
問20
土地区画整理法
問21
国土利用計画法
問22
農地法
問23
相続時精算課税制度
問24
固定資産税
問25
地価公示法
問26
宅地建物取引業の定義
免許の要否
問27
免許の基準
問28
媒介契約
問29
重要事項説明
問30
媒介契約
問31
35条書面の記載事項
問32
35条書面の記載事項
問33
報酬計算
問34
8種制限
問35
宅地建物取引士
問36
8種制限
問37
業務上の規制
問38
37条書面
問39
8種制限
問40
8種制限
問41
業務上の規制
問42
営業保証金と保証協会
問43
監督処分
問44
案内所
問45
住宅瑕疵担保履行法
問46
住宅金融支援機構
問47
不当景品類及び不当表示防止法
問48
統計(省略)
問49
土地
問50
建物
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