債務不履行に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、債務は令和2年4月1日以降に生じたものとする。
1.債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限が到来したことを知らなくても、期限到来後に履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
2.債務の目的が特定物の引渡しである場合、債権者が目的物の引渡しを受けることを理由なく拒否したため、その後の履行の費用が増加したときは、その増加額について、債権者と債務者はそれぞれ半額ずつ負担しなければならない。
3.債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に、当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行不能は債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなされる。
4.契約に基づく債務の履行が契約の成立時に不能であったとしても、その不能が債務者の責めに帰することができない事由によるものでない限り、債権者は、履行不能によって生じた損害について、債務不履行による損害の賠償を請求することができる。
【答え:2】
1・・・正しい
「不確定期限」とは「父が死んだら」などのように、到来するのは確実だが、その時期がいつ到来するのか未確定に場合に使います。
債務の履行について不確定期限があるとき、いつから債務不履行になるのか?
↓
「①期限の到来後に請求を受けた時」または「 ②期限到来を知った時」のいずれか早い方が到来した時です。
本肢は①の内容です。
期限到来を知らなくても期限到来後に請求を受けた時から、債務者は履行遅滞の責任を負います。
2・・・誤り
債権者(買主)が目的物の引渡しを受けることを理由なく拒否したため、その後の履行の費用が増加したときは、その増加額について、債権者(買主)が負担しなければなりません。
これは具体例を考えれば当然なので、具体例は個別指導で解説します!
3・・・正しい
債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に、当事者双方の責めに帰することができない事由(例えば、大地震)によってその債務の履行が不能となったときは、その履行不能は、債務者の責任とみなされます。
これは具体例を入れて理解をすれば当然なので、個別指導で解説します!
4・・・正しい
履行不能の原因が「債務者」にある場合、債権者は、「債務者」に対して、債務不履行責任に基づく損害賠償請求をすることができます。
よって、本肢は正しいです。
本肢は問題文が難しいので、問題文の理解の仕方は個別指導で解説します。
令和2年(2020年)12月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 不法行為
- 問2
- 代理
- 問3
- 親族
- 問4
- 債務不履行
- 問5
- 時効
- 問6
- 転貸借
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 相続
- 問9
- 地役権
- 問10
- 共有
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 登録免許税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 地価公示法
- 問26
- 業務上の規制
- 問27
- 広告
- 問28
- 媒介契約
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 保証協会
- 問31
- 免許
- 問32
- 35条書面
- 問33
- 営業保証金
- 問34
- 報酬
- 問35
- 37条書面
- 問36
- 業務上の規制
- 問37
- 37条書面
- 問38
- 宅建士
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 業務上の規制
- 問42
- 35条書面
- 問43
- 宅建士
- 問44
- 宅地の定義
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物