「建築協定(一人協定)」の重要ポイントと解説

建築協定(一人協定)のポイント一覧

  1. 建築協定の成立要件は、「土地の所有者・借地権者」の全員の同意特定行政庁の認可
  2. 協定事項を変更するには、「土地の所有者・借地権者」の全員の同意特定行政庁の認可が必要
  3. 建築協定を廃止するには、「土地の所有者・借地権者」の過半数の同意特定行政庁の認可が必要
  4. 一人協定も可能。一人協定の場合、協定は締結できるが効力は2人以上になった時に効力発生また、認可の日から3年以内に2人以上にしなければならない

建築協定(一人協定)とは?

建築協定とは土地の所有者、借地権者、地上権者等がみんなで自ら自主的に一定の建築ルールを定めて、それを運営していく制度です。
建築協定のポイントを整理します。

建築協定の内容
成立要件 土地の所有者 および 借地権者 全員の同意

特定行政庁の認可
協定できる内容 建築物の敷地、位置、構造、形態、意匠、建築設備、用途など
協定の効力 特定行政庁の認可の公告のあった日以後
協定の効力が及ぶ範囲 上記の日以後、土地の所有権や借地権を譲り受けた者に対しても効力は生じます。
協定事項の変更 土地の所有者 および 借地権者 全員の同意

特定行政庁の認可
協定の廃止 土地の所有者 および 借地権者 過半数の同意

特定行政庁の認可

上記の文を読むと一人では建築協定はできなさそうに思えるが、一人協定 といって、一人でも建築協定を締結できます。

ただし、一人協定の場合、協定は締結できるが効力は2人以上にならなければ効力発生しない。
また、認可の日から3年以内に2人以上にしなければなりません

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建築協定(一人協定)の問題一覧

■問1
建築協定の目的となっている建築物に関する基準が建築物の借主の権限に係る場合においては、その建築協定については、当該建築物の借主は、土地の所有者等とみなす。 (2015-問18-4)

答え:正しい

建築協定の目的となっている建築物に関する基準が建築物の借主の権限に係る場合においては、その建築協定については、当該建築物の借主は、土地の所有者等とみなします。簡単に言えば、建築協定の内の建築物について、建築協定の効力が建築物の借主に及ぶこともあると言う事なのですが、しっかり、言葉を理解した方がよいので、「個別指導」では具体例を入れながら、解説します。


■問2
建築協定区域内の土地の所有者等は、特定行政庁から認可を受けた建築協定を変更又は廃止しようとする場合においては、土地所有者等の過半数の合意をもってその旨を定め、特定行政庁の認可を受けなければならない。 (2012-問19-4)

答え:誤り

建築協定の変更は全員の同意が必要です。 一方、建築協定の廃止は過半数の同意で足ります。 建築協定については、ポイントさえ押さえておけば十分でしょう! なので、「個別指導」ではポイントを表にして解説しています!


■問3
建築協定においては、建築協定区域内における建築物の用途に関する基準を定めることができない。 (2003-問21-2)

答え:誤り

「土地の所有者等が当該土地について一定の区域を定め、その区域内における建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠又は建築設備に関する基準についての協定(建築協定)を締結することができる」旨を、市町村は、必要と認める場合には、条例で定めることができます。 したがて、本問は誤りです。

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