「建築確認の手続き・流れ」の重要ポイントと解説

建築確認の手続き・流れのポイント一覧

  1. 建築主工事着手前建築主事(又は指定確認検査機関)に確認申請をしなければならない
  2. 建築確認の処分を行う前に、建築主事は、所在地所轄の消防長の同意が得る必要がある

建築確認の手続き・流れとは?

建築確認申請の流れを以下に示していきます。
宅建試験でも頻出なので、必ず覚えてください!

申請 建築主工事着手前建築主事(又は指定確認検査機関)に確認申請を提出

建築確認の申請後、審査に入っていきます。

審査 建築主事は7日以内(大規模建築物の場合は35日以内)に審査しなければなりません。

建築確認の審査が終わって、基準を満たしていれば建築確認の処分を受けます。

建築確認 建築主事は所在地所轄の消防長の同意が得る必要がある。

建築主事は建築基準を満たすと判断した場合、申請者に確認済証の交付

建築確認の処分を受けた後、建築工事に着工することができます。

工事 施工者は建築確認があった旨を工事現場の見やすい場所に表示する
(建築現場に建ててある白い四角の板のこと)

一定の工事が終わった後に、中間検査を受ける必要がある場合があります。

中間検査
の申請
建築主は一定の工程が終ったら、建築主事に対して4日以内に到着するように申請

中間検査を受けた後の手続きは下記の通りです。

中間検査 建築主事は申請受理した後、4日以内に検査し、中間検査合格証を交付

建築工事の中間検査が終わり、その後、工事がすべて完了したら、完了検査の申請を行います。

完了検査
の申請
建築主は工事が完了したら、建築主事に対して、4日以内完了検査の申請をしなければならない

建築工事が完了したら完了検査を受ける必要があり、完了検査の申請をしたら、次は下記の手続きに移ります。

完了検査 建築主事は申請受理した後、7日以内に検査をしなければならない

建築工事の完了検査を受けると、建物を使用することができます。

使用開始 原則、建物の使用は検査済証の交付を受けた後でなければ、使用できないが、特殊建築物・大規模建築物は交付前でも使用できる場合があります。
それが下記2つの場合です・特定行政庁または建築主事が、仮使用の承認をしたとき建築主事が完了検査の申請受理後7日を経過した場合
(建築主事からの連絡がない場合)
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建築確認の手続き・流れの問題一覧

■問1
建築主事は、建築主から建築物の確認の申請を受けた場合において、申請に係る建築物の計画が建築基準法令の規定に適合しているかを審査すれば足り、都市計画法等の建築基準法以外の法律の規定に適合しているかは審査の対象外である。 (2012-問18-4)

答え:誤り

建築確認では、建築基準法に関する内容だけでなく、都市計画法の内容も含まれています。 したがって、本問は誤りです。


■問2
3階建て、延べ面積600平方メートル、高さ10mの用途が共同住宅である建築物の工事を行う場合において、2階の床及びこれを支持するはりに鉄筋を配置する工事を終えたときは、中間検査を受ける必要がある。 (2010-問18-4)

答え:正しい

3階建以上の共同住宅の床および梁(はり)に鉄筋を配置する一定の工事をする場合、一定の工程に係る工事を終えたときは、中間検査を受けなければなりません。したがって、本問は正しいです。 本問は全体像を理解しておいた方がよいので、「個別指導」では全体像とそれに関連するポイントも併せて解説しています!


■問3
指定確認検査機関は、確認済証の交付をしたときは、一定の期間内に、確認審査報告書を作成し、当該確認済証の交付に係る建築物の計画に関する一定の書類を添えて、これを特定行政庁に提出しなければならない。 (2009-問18-4)

答え:正しい

指定確認検査機関は、確認済証を交付したときは、確認済証の交付の日から7日以内に、確認審査報告書を作成し、当該確認済証の交付に係る建築物の計画に関する国土交通省令で定める書類を添えて、特定行政庁に提出しなければなりません。 これはどういうことかを理解し、全体像も理解しておいたほうが良いですね! 単に覚えるだけではなかなか頭に入らないでしょう! 「個別指導」では、建築確認の全体像と細かいイメージを解説しています! この問題は建築確認のどの部分なんだ?とイメージしながら理解していきましょう!


■問4
都道府県知事は、建築主事から構造計算適合性判定を求められた場合においては、原則として、当該構造計算適合性判定を求められた日から1月以内にその結果を記載した通知書を建築主事に交付しなければならない。 (2009-問18-3)

答え:誤り

都道府県知事は、建築主事から構造計算適合性判定を求められた場合は、当該構造計算適合性判定を求められた日から原則として14日以内にその結果を記載した通知書を建築主事に交付しなければなりません。 構造計算適合性判定については簡単にでも理解しておきましょう! また、対比して学習しておいたほうが良い部分もあるので、それは「個別指導」で解説しています!


■問5
防火地域内において、地階を除く階数が5(高さ25m)、延べ面積が800㎡で共同住宅の用途に供する鉄筋コンクリート造の建築物で、その外壁が耐火構造であるものを建築しようとする場合、当該建築物について確認をする場合は、建築主事は、建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長へ通知しなければならない。 (2003-問20-2)

答え:誤り

本問は消防長(消防署長)へ「通知」しなければならないとなっているので誤りです。 「通知」ではなく「同意」が必要です。 建築主事又は指定確認検査機関が建築確認をする場合、原則、当該、建築工事の所在地を管轄する消防長(消防署長)の同意を得なければ、建築確認の処分を下すことができません。 建築確認の流れはキチンとイメージできるようにしておきましょう!


■問6
建築主は、工事を完了した場合においては、工事が完了した日から3日以内に到達するように、建築主事に文書をもって届け出なければならない。 (2002-問21-2)

答え:誤り

完了検査の申請は、国土交通省令で定めるやむを得ない理由があるときを除いて、工事が完了した日から4日以内に到達しなければなりません。 建築主からの審査があった後の流れは下記の通りです。

① 建築主事は7日以内(大規模建築物の場合は35日以内)に審査

② 建築主は一定の工程が終ったら、建築主事に対して4日以内に到着するように申請

③ 建築主事は申請受理した後、4日以内に検査し、中間検査合格証を交付

④ 建築主は工事が完了したら、建築主事に対して、4日以内に完了検査の申請をしなければならない

文字だけでは分かりにくいかもしれないので、「個別指導」では図と語呂合わせで解説しています。 図を使うとイメージしやすいです!


■問7
建築確認を申請しようとする建築主は、あらかじめ、当該確認に係る建築物の所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得ておかなければならない。 (2002-問21-1)

答え:誤り

あらかじめ建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得なければならないのは、建築主ではなく、建築主事等です。本問は「建築主が消防長等の同意を得る」ことになっているので誤り。本問のように、主語(~が)でヒッカケる問題は多いので注意しましょう! また、建築確認については流れを頭に入れることが重要です! そのため、「個別指導」では流れを図にして解説しています! 図を使うとイメージしやすいです!


■問8
A所有の都市計画法による市街化区域内の宅地(甲地:面積250㎡)をBが取得した場合において、甲地と公道との間が建築基準法第42条第2項の規定により道路とみなされる私道(敷地はA所有)のみにより接続しているときには、Bは、甲地に住宅を建築する目的で同法第6条第1項の確認を受けるためには、当該私道の通行についてのAの承諾を必要とする。 (2001-問25-4)

答え:誤り

建築確認の申請で、建築基準法上の道路とみなされる私道の所有者の承諾は不要です。 ポイントはこれだけですが、これはきちんと理解する必要があります。 多くの受験者はこれをそのまま覚えるから後になって忘れるのです。 なぜ、承諾は不要なのか? きちんと理由を理解することで頭に定着して忘れにくくなるのです。 この点を「個別指導」で具体例と図を使って解説しています! 今すぐ、理解学習に変えて、楽に宅建合格しましょう!


■問9
A所有の都市計画法による市街化区域内の宅地(甲地:面積250㎡)をBが取得した場合において、甲地が都市計画法による第一種住居地域に指定されているときは、建築基準法の規定によると、Bは、甲地に住宅の一部を喫茶店(店舗面積150㎡)として使用する建築物を建築することができる。 (2001-問25-2)

答え:正しい

本問は非常に細かい内容です。 結論からいえば、床面積が150㎡以下の店舗は「住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域」で建築することができます。 細かい部分については「個別指導」で解説しています!

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