令和7年(2025年)問41|免許

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1.宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、甲県知事は免許を取り消さなければならない。

2.宅地建物取引業者B(甲県知事免許)が株主総会の決議により解散した場合、Bを代表する役員であった者は、その旨を当該解散の日から60日以内に甲県知事に届け出なければならない。

3.宅地建物取引業者ではないCが甲県に本店を、乙県に支店をそれぞれ有する場合で、乙県の支店のみで新たに宅地建物取引業を営もうとするときは、Cは乙県知事の免許を受けなければならない。

4.宅地建物取引業者D(甲県知事免許)は、甲県の事務所を廃止し、乙県内で新たに事務所を設置して宅地建物取引業を営もうとする場合、甲県知事へ廃業の届出を行うとともに、乙県知事への免許換えの申請を行わなければならない。


【答え:1】

1.宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、甲県知事は免許を取り消さなければならない。

1・・・ 正しい

宅地建物取引業者が免許を受けてから1年以内に事業を開始しない場合、又は1年以上継続して休業している場合、免許権者は免許を取り消さなければなりません(宅建業法66条1項6号)。

そもそも宅建業の免許は「実際に不動産取引を行う意思がある者」に与えられるものです。免許を取っただけで、1年経っても仕事を始めない、あるいは1年以上商売を休んでいるような状態では、免許を持たせておく必要がないと判断されます。

 


2.宅地建物取引業者B(甲県知事免許)が株主総会の決議により解散した場合、Bを代表する役員であった者は、その旨を当該解散の日から60日以内に甲県知事に届け出なければならない。

2・・・ 誤り

本肢は「届出人」と「届出期間」の2か所が誤っています。

1. 誰が届け出るのか?

法人が「株主総会の決議」で解散した場合、それまでの役員は業務権限を失い、代わりに「清算人」が後始末を行います。そのため、届出も清算人が行います。

2. いつまでに届け出るのか?(届出期間)

宅建業法における「廃業等の届出」は、理由を問わず一律で30日以内です。「60日」という数字は宅建業法には登場しない、典型的なひっかけの数字ですね。

 


3.宅地建物取引業者ではないCが甲県に本店を、乙県に支店をそれぞれ有する場合で、乙県の支店のみで新たに宅地建物取引業を営もうとするときは、Cは乙県知事の免許を受けなければならない。

3・・・ 誤り

宅建業法において、「本店」は非常に特殊な存在です。たとえ本店で直接、宅建業(不動産売買の仲介など)を行っていなくても、支店で宅建業を営んでいる以上、本店は自動的に「宅建業の事務所」とみなされます。
そのため、乙県の支店のみで新たに宅地建物取引業を営もうとするときは、支店だけでなく本店も「宅建業の事務所」とみなされます。
今回、「甲県に本店を、乙県に支店」があるので、2以上の都道府県に事務所を有することになります。

事務所が2以上の都道府県にまたがる場合国土交通大臣免許が必要(宅建業法3条1項)なので、Cは国土交通大臣の免許を受ける必要があります。

 


4.宅地建物取引業者D(甲県知事免許)は、甲県の事務所を廃止し、乙県内で新たに事務所を設置して宅地建物取引業を営もうとする場合、甲県知事へ廃業の届出を行うとともに、乙県知事への免許換えの申請を行わなければならない。

4・・・ 誤り

免許換えは、業者が場所を変えても「引き続き宅建業を営もうとする」場合に行う手続きです。具体的には、事務所を移転することによって免許権者が変わる場合に行う手続きです。

この場合、新たに免許権者となる知事(または大臣)へ申請を行えば、それで手続きは完結します。

免許換えをして、新免許が交付された瞬間に旧免許は自動的に効力を失う(失効する)ため、わざわざ「廃業します」と届け出る必要はないです。

よって、本肢は「廃業の届出を行うとともに」という部分が誤りです。

 



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令和7年(2025年):宅建試験・過去問

問1
意思表示・物権変動
問2
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問6
物権変動
問7
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