都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.風致地区は、都市の風致を維持するため定める地区であり、当該地区内における建築物の建築について、政令の定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。
2.特定街区は、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区内における建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める街区である。
3.近隣商業地域は、近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域である。
4.生産緑地地区は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地区である。
1・・・ 正しい
風致地区内における建築物の建築、宅地の造成、木竹の伐採その他の行為については、政令で定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができます(都市計画法58条1項)。よって、正しいです。
「風致」とは、簡単に言えば「自然の美しさ」のことです。街の中に残る緑や水辺、美しい景観を壊さないようにするために指定されるのが「風致地区」です。
日本の風致(景色)は、京都の歴史的な街並みもあれば、湘南の海沿いの松林もあります。
場所によって守るべきルールが違うため、国が一律で決めるのではなく、その土地を知る地方自治体が「条例」でオーダーメイドのルールを作る仕組みになっているのです。
例えば、京都の「嵐山」や神奈川県の「鎌倉地域」、東京都内の「明治神宮内外苑」があります。
2・・・ 正しい
特定街区は、市街地の整備改善を図るために街区単位で整備や造成を行う地区です。特定街区内の建築物については、建ぺい率、容積率、斜線制限が適用除外となり、別途都市計画で定めた①容積率、②高さの最高限度、③壁面の位置の制限を定めて、その範囲内で建築物が建築されます(都市計画法9条20項)。
「特定街区」を一言で表現するなら、「超高層ビルを建てるために、一般的なルールをリセットして特別なルールを適用するエリア」のことです。
通常、建物には容積率や高さ制限(斜線制限など)がありますが、これらを一律に適用すると、デザイン性の高い超高層ビルや、広い公開空地(広場)を持つ街づくりが難しくなります。
そこで、街区(ブロック)単位で、「ここにはこれだけのボリューム(容積率)と高さ、壁の位置で建てなさい」と個別にオーダーメイドの計画を定めるのが特定街区です。
3・・・ 正しい
近隣商業地域は、近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域です(都市計画法9条9項)。
近隣商業地域を理解する上で、以下の3つのキーワードをセットで覚えましょう。
- キーワード①:近隣の住宅地の住民
「誰のためか?」という点が明確です。わざわざ遠くから来る客を呼ぶのではなく、あくまで「ご近所さん」がターゲットです。 - キーワード②:日用品の供給
宝石や高級外車ではなく、八百屋、パン屋、ドラッグストア、クリーニング店など、日々の生活に欠かせないものを売るお店のイメージです。 - キーワード③:商業「等」の利便
「商業」だけでなく「業務」も含まれます。つまり、お店だけでなく、小さな事務所なども建ち並ぶエリアです。
4・・・ 誤り
生産緑地地区とは、市街化区域内において、良好な生活環境の確保に役立ち、かつ公共施設等の敷地として適している農地(原則500㎡以上)について、都市計画で定められる地区のことです(生産緑地法3条1項)。
本肢の「農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地区」は「田園住居地域」です。
田園住居地域と生産緑地地区の違い
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| 用語 | ざっくり言うと? | 主な役割 |
|---|---|---|
| 田園住居地域 |
街並み 「農家レストラン」や「直売所」がある住宅街 |
用途地域の1つ。 農業の利便と低層住宅の環境が調和したエリアを保護。 |
| 生産緑地地区 |
土地 「都会に残された貴重な農地」 |
市街化区域内の農地を宅地化せず維持する。建築等には市町村長の許可が必要。 |
令和7年(2025年):宅建試験・過去問
- 問1
- 意思表示・物権変動
- 問2
- 保証・連帯保証
- 問3
- 意思表示
- 問4
- 担保物権・相殺
- 問5
- 相続(代襲相続)
- 問6
- 物権変動
- 問7
- 民法総合
- 問8
- 共有
- 問9
- 連帯債務
- 問10
- 契約不適合責任
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 盛土規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 登録免許税
- 問24
- 固定資産税
- 問25
- 不動産鑑定評価基準
- 問26
- 報酬計算
- 問27
- 重要事項説明・35条書面
- 問28
- 業務上の規制
- 問29
- 37条書面
- 問30
- 重要事項説明・35条書面
- 問31
- 業務上の規制
- 問32
- 8種制限
- 問33
- 35条書面・37条書面
- 問34
- 免許の基準
- 問35
- 保証協会
- 問36
- 重要事項説明
- 問37
- 業務上の規制
- 問38
- 免許
- 問39
- 媒介契約
- 問40
- クーリングオフ
- 問41
- 免許
- 問42
- 宅建士
- 問43
- 重要事項説明書・35条書面
- 問44
- 犯罪収益移転防止法
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物







