不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。
1.所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がある場合においても、所有権の登記名義人が単独で申請することができる。
2.登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、本人の死亡によって消滅する。
3.法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
4.信託の登記は、受託者が単独で申請することができない。
1・・・誤り
所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人が単独で申請することができます(不動産登記法77条)。
つまり、所有権の移転登記がある場合は、単独では行えないので共同申請です。
よって、誤りです。
2・・・誤り
民法では、委任契約は委任者または受任者の死亡により終了しますが、
不動産登記法では、「登記の申請をする者の委任による代理人の権限」は、本人の死亡によっては消滅しません(不動産登記法17条)。
民法と不動産登記法では不動産登記法が優先するので、本問は誤りです。
【具体例】 司法書士に登記を委任した後に、依頼人である本人が死亡しても、司法書士の代理人の権限は消滅せず、登記を行うことができます。
3・・・正しい
法人が合併したことによる権利の移転の登記は、登記権利者が単独ですることができます(不動産登記法63条2項)。
よって、本問は正しいです。
本問は関連ポイントも頭に入れておくことが重要です!
なので、個別指導では、関連ポイントも含めて解説します!
4・・・誤り
信託の登記は、単独で申請することができます(不動産登記法98条2項)。
よって、本問は誤りです。
信託とは何か?については、できれば理解する程度でよいでしょう!
宅建試験では、信託登記の部分でしか出題されないので、上記はそのまま覚えて問題ないでしょう!
令和3年(2021年)10月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 同時履行の抗弁権(判決文)
- 問2
- 連帯債務
- 問3
- 民法総合
- 問4
- 配偶者居住権
- 問5
- 制限行為能力者
- 問6
- 債権譲渡
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 工作物責任
- 問9
- 相続
- 問10
- 選択債権
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 所得税
- 問24
- 不動産取得税
- 問25
- 不動産鑑定評価基準
- 問26
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問27
- 免許
- 問28
- 宅建士
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 広告
- 問31
- 保証協会
- 問32
- 免許
- 問33
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問34
- 営業保証金
- 問35
- 宅建士
- 問36
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問37
- 重要事項説明・37条書面
- 問38
- 媒介契約
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 37条書面
- 問42
- 8種制限
- 問43
- 業務上の規制
- 問44
- 報酬計算
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物