相続放棄と第三者との対抗問題の重要ポイントと解説

相続放棄と第三者との対抗問題のポイント一覧

  1. 相続放棄後に相続放棄した者Cが第三者Dに相続財産を譲渡した場合、Dが登記をしたとしても、真の権利者Bには対抗することができない

相続放棄に関する対抗関係

BとCが共同相続人である場合に、Cが相続放棄後に、Bに無断で相続財産を第三者Dに売却した時の図です。相続放棄と物権変動の対抗関係の図とも言えます。

Aが死亡し、相続人がB、CがA所有の土地を共同相続したが、Cが相続放棄をしたため、Bが単独相続をした。
しかし、Bが登記をする前に、Cが自分の持分であった部分についてのみ、Dに売却してしまった。
この場合BはDに対抗できるのだろうか?

相続放棄をしてしまうと、最初から何も相続しなかったことになります。
つまり、Cの持分は何もなく、無権利者となります。
それゆえ、Cから譲渡してもらったDも無権利者に該当し、登記をしたとしても、真の権利者Bには対抗することができません。

Bは登記をしなくても土地の全部について、所有権を主張できます

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