手付金等の保全措置とは?不要な3パターンと方法をわかりやすく解説

手付金等の保全措置とは?|30秒でわかる結論

手付金等の保全措置とは、売主が宅建業者で買主が一般消費者の場合に、引渡し前に支払われる手付金・中間金などの返還を保証するしくみです。8種規制の一つであり、宅建業者が倒産しても買主のお金が守られるよう、銀行や保険会社が保証します。

得点に直結するポイントは次の3つだけです。

  • 原則:手付金等を受領するに保全措置が必要
  • 例外:保全措置が不要になる3パターンがある
  • 方法:保全措置の種類は3つ(未完成物件は2つのみ)

なぜ保全措置が必要なのか

買主が手付金を支払った後、引渡し前に売主の宅建業者が倒産すると、手付金が戻ってこないリスクがあります。このリスクから買主を守るために、宅建業者は手付金等を受け取るに銀行等と保証契約を結び、万一の際に返還される体制(=保全措置を講じる)を整えなければなりません。

なお「手付金等」とは、契約締結後から引渡し前までに支払われ、代金に充当される金銭のことで、手付金のほか中間金なども含みます。

保全措置が不要な3つの例外パターン

以下のいずれかに該当すれば、保全措置なしで手付金等を受領できます。

①買主に所有権移転登記を済ませた場合

所有権が買主に移転済みなら、手付金を保全する必要はありません。

②未完成物件:代金の5%以下 かつ 1,000万円以下

例:代金5,000万円の未完成マンション → 250万円以下なら保全措置不要。

③完成物件:代金の10%以下 かつ 1,000万円以下

例:代金4,000万円の完成マンション → 400万円以下なら保全措置不要。

※「以下」なのでピッタリの金額は保全措置不要です。基準額を「超える」金額を受領する場合に初めて保全措置が必要になります。

保全措置の方法3種類と使い分け

保全方法 内容 未完成物件 完成物件
銀行等による連帯保証 銀行と保証委託契約を締結し、保証証書を買主に交付
保険会社との保証保険 保険会社と保証保険契約を締結し、保険証書を買主に交付
指定保管機関による保管 保証協会等が買主のために手付金を預かり保管

最重要:指定保管機関による保管は未完成物件には使えません。試験で頻出のひっかけポイントです。

計算例で実戦力をつける

【設例】未完成物件・代金3,000万円・手付金150万円+中間金150万円

  • 基準額:3,000万円 × 5% = 150万円
  • 手付金150万円のみ → 150万円以下なので保全措置不要
  • 中間金150万円を追加受領 → 合計300万円で150万円を超える
  • → 中間金受領に、合計300万円全額について保全措置が必要

保全措置が必要となるタイミングは基準額を「超える金額を受領する」であり、保全対象は手付金+中間金の合計額です。

まとめ|手付金等の保全措置の得点ポイント

  • 8種規制(売主=業者、買主=非業者)のときだけ適用される
  • 保全措置不要の3パターン(登記移転済み・未完成5%以下・完成10%以下)を正確に暗記
  • 指定保管機関による保管は完成物件のみ利用可
  • 保全措置のタイミングは基準額を「超える」受領の
  • 保全対象額は手付金+中間金の合計


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