復代理人とは、代理人が本人から与えられた代理権の範囲内で、さらに選任した「もう一人の代理人」のことです。復代理人が行った法律行為の効果は、代理人ではなく本人に直接帰属します。「代理人の代理人」ではない点が宅建試験の頻出ポイントです。
復代理の要点【宅建試験の出題ポイント】
- 復代理人を選任しても、代理人の代理権は消滅しない(代理人も引き続き契約可能)
- 復代理人は「本人の代理人」であり、契約の効果は本人に帰属する
- 法定代理人 → いつでも自由に復代理人を選任できる
- 任意代理人 → ①本人の許諾を得た場合、または②やむを得ない事由がある場合のみ選任可能
法定代理と任意代理 ― 選任要件・責任の比較
| 区分 | 選任できる要件 | 代理人の責任 |
|---|---|---|
| 法定代理 | いつでも自由に選任可能 | 原則:全責任を負う 例外:やむを得ない事由で選任 → 選任・監督責任のみ |
| 任意代理 | ①本人の許諾を得た場合 ②やむを得ない事由がある場合 |
債務不履行の規定に従い処理(選任・監督に過失があれば責任を負う) |
法定代理人は自ら望んで代理人になったわけではありません(例:未成年者の親権者)。そのため負担軽減の観点から、復代理人の選任が広く認められています。一方、任意代理人は本人の信頼に基づいて選任されているため、勝手に第三者へ委ねることは制限されます。この「なぜ」を押さえておくと、試験本番で迷ったときに正解を導けます。
復代理人の地位 ―「本人の代理人」であることを正確に理解する
復代理人が締結した契約の効果は、代理人ではなく本人に帰属します。「復代理人=代理人の代理人」という誤解を狙った出題が多いため、「復代理人はあくまで本人の代理人」と正確に覚えましょう。
宅建過去問で復代理の理解度を確認
問1(2012年 問2-4)
問題:法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。
答え:○(正しい)
法定代理人はいつでも自由に復代理人を選任できます。「やむを得ない事由」は不要です。
問2(2009年 問2-3)
問題:AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合、Bは自ら選任・監督するのであれば、Aの意向にかかわらずいつでもCを復代理人に選任できる。
答え:×(誤り)
任意代理人Bは「本人Aの許諾」または「やむを得ない事由」がなければ復代理人を選任できません。自ら監督するだけでは不十分です。
問3(2007年 問2-1)
問題:Bは、やむを得ない事由があるときは、Aの許諾を得なくとも復代理人を選任できる。
答え:○(正しい)
任意代理でも「やむを得ない事由」があれば、本人の許諾なしに復代理人を選任できます。
問4(2007年 問2-2)
問題:Aの許諾を得て復代理人Cを選任した場合、Bは選任に過失があっても責任を負わない。
答え:×(誤り)
許諾を得ていても、選任・監督について過失があれば代理人Bは責任を負います。
問5(2007年 問2-3)
問題:Aの許諾・指名に基づきDを復代理人にした場合、BはDの不誠実さを見抜けなかった過失につき責任を負う。
答え:○(正しい)
本人の指名があっても、代理人Bに選任・監督上の過失があれば債務不履行責任を負います。
まとめ
復代理は「法定代理=自由に選任可・原則全責任」「任意代理=許諾or事由が必要・債務不履行で処理」の対比で整理するのが最も効率的です。あわせて代理の基本や無権代理も確認すると、代理分野を得点源にできます。







