代理の基本と解説

代理のポイント一覧

  1. 制限行為能力者であっても、代理人になることができる
  2. 代理には、任意代理と法定代理の2つがある
  3. 任意代理の本人が破産手続開始決定を受けると、代理人の代理権は消滅するが、法定代理の本人が破産手続開始決定を受けても、代理人の代理権は消滅しない
  4. 顕名をしない場合原則「代理人と相手方」との間での契約となります。一方、相手方が、本人のために代理していることを知っていたり、または知ることができた場合「本人と相手方」との間での契約となる。

代理とは?

代理とは、代理人が本人の代わりに契約などを行うことを言います。
そして、制限行為能力者であっても、代理人になることができます!
つまり、本人が、制限行為能力者に対して、委任することです。
ただし、この場合、本人があえて制限能力者に代理権を与えているのだから、責任は本人にあるので、「代理人が制限能力者だから取消ししてください!」といっても、それはできません。
(=制限能力者を理由に取消すことはできない

代理人の種類

代理には2種類あり、「任意代理」「法定代理」の2つです。

任意代理とは?

任意代理とは、本人が自らの意思によって、他人に代理権を与えることによって定められます。

例えば、あなたが、土地を売りたいと思って、契約を友人Aに任せた場合が、任意代理です。

法定代理とは?

法定代理とは、法律によって、当然に代理人となる者のことです。

例えば、未成年者の親は未成年者が親に対して、代理権を与えるようなことはないでしょう。
成年後見人も成年被後見人となると法律によって定められます。

代理権の消滅

下記表で、○は代理権が消滅する場合で、×は代理権は消滅しません。
一つ重要な点で言うと、
下記表の「法定代理」「本人」「破産開始決定」の部分が「×」となっているので、
法定代理がいる場合で、本人が破産手続き開始決定を受けても代理権は消滅しません。

例えば、あなた(本人)が、土地を売りたいと思って、契約を友人Aに任せた場合(任意代理)において、あなたが破産した場合、友人A(代理人)の代理権は消滅します。

一方、未成年者A(法定代理の本人)が破産しても、親(代理人)の代理権は消滅しません。

死亡 破産手続
開始決定
後見開始 解約告知
任意代理 本人 ×
代理人
法定代理 本人 × × ×
代理人 ×

ただし、例外があります!
不動産登記の場合、一般的には司法書士に代理してもらうのですが、不動産の売買契約が終わって、売主が死亡してしまって代理権が消滅するとなると、売主の相続人の承諾が必要なります。万一、承諾を得られない場合買主はこまります。
そのため、不動産登記の申請の代理権は本人の死亡で消滅しないとしています。

代理が成立するための要件

代理の成立要件
1.本人が、代理人に代理権を与えていること(代理権の存在
2.代理人が相手方に、本人のためにすることを示すこと(顕名
ただし、商行為の代理においては、顕名は必ずしも必要とされていない
3.有効な法律行為(契約)が行われていること(代理行為

上記、3つが全て揃わないと、代理行為は成立しません。
しかし、代理行為が有効に成立しないと、相手方に不利益が生じる場合があるので、「無権代理」や「表見代理」という相手方保護のルールがあります。

顕名とは?

顕名について、少し詳しくご説明します。
代理が成立するためには、代理人としての意思表示であること(本人のために行為をすること)を代理人が明らかにする必要があります。これを顕名といいます。
代理人が、本人のためにすることを相手方に示さないで法律行為を行った場合は、その行為は代理人のために行ったものとされます(代理人に帰属する)。
ただし、相手方がその行為は本人のためにする行為であることを知っていたり(悪意)、または、知ることができた(有過失)場合は本人に効果が帰属します。
なお、商行為の代理の場合は、代理人が顕名をしなくても、原則として代理が成立します。

代理の基本についての問題一覧

■問1
代理人は、行為能力者であることを要しないが、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。 (2014-問2-ウ)

 

答え:正しい

制限行為能力者を代理人することはできます。

そして、代理人が後見開始の審判を受けた時は代理権は消滅します!

したがって本問は正しいです!

これは覚えるではなく理解すべき内容です!

そのため、「個別指導」では理解すべき内容を解説しています!

理解学習をしないと、過去問で40点以上取れても合格できないので注意しましょう!


■問2
AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合において、Bが自らを「売主Aの代理人B」ではなく、「売主B」と表示して、買主Cとの間で売買契約を締結した場合には、Bは売主Aの代理人として契約しているとCが知っていても、売買契約はBC間に成立する。 (2009-問2-1)

 

答え:誤り

本問は「売主はBです!」と代理人Bが自分自身を売主と表示しまったわけです。

この場合、原則では、BC間で契約したこととなります。

ただし、例外として、相手方Cが代理人Bが本人Aのためにすることを知り(悪意)、または知ることができた(有過失)ときは、有効な代理行為とされ、AC間で契約したこととなります。

本肢では、BがAの代理人として契約していることを買主Cが知っているため、例外に該当し、売買契約はAC間に生じます。


■問3
AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合において、Bが自らを「売主Aの代理人B」と表示して買主Dとの間で締結した売買契約について、Bが未成年であったとしても、AはBが未成年であることを理由に取り消すことはできない。 (2009-問2-2)

 

答え:正しい

制限行為能力者も代理人になって有効に代理行為ができます。

したがって、契約後、あとになって、制限行為能力者を理由に取消できません。

これは理解しておかないと混乱する部分です。

なので、「個別指導」ではこの点について詳しく解説しています!


■問4
AがA所有の甲土地の売却に関する代理権をBに与えた場合について、Aが死亡した後であっても、BがAの死亡を知らず、かつ、知らないことにつき過失がない場合には、BはAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。 (2010-問2-1)

 

答え:誤り

本人Aが死亡すると、代理権は消滅します。つまり、Bは代理権が消滅しているので、Aの代理人として有効に甲土地を売却することはできません。

ちなみに、Bの善意・悪意、過失の有無は関係ありません。ヒッカケるための記述です。


■問5
AがA所有の甲土地の売却に関する代理権をBに与えた場合について、Bが死亡しても、Bの相続人はAの代理人として有効に甲土地を売却することができる。 (2010-問2-2)

 

答え:誤り

代理人Bが死亡すると、代理権は消滅します。つまり、代理人Bが死亡しても、代理権は相続されません。

つまり、「Bの相続人はAの代理人として有効に甲土地を売却することができる」という記述は誤りです。

これは問題文も理解しないといけないし、解説も理解しないといけない部分です。

そのため、「個別指導」では詳しく解説しています!


■問6
18歳であるBがAの代理人としてA所有の甲土地をCに売却した後で、Bが18歳であることを、Cが知った場合には、CはBが未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができる。 (2010-問2-3)

 

答え:誤り

制限行為能力者に代理権を与えて、代理人になってもらうことは可能ですし、未成年者である代理人がした行為は、有効です。

したがって、後になって、未成年者を理由に取り消すことはできません。

本問は「CはBが未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができる」という記述が誤りです。

 
 
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