自己契約・双方代理の禁止の重要ポイントと解説

自己契約の禁止・双方代理の禁止のポイント一覧

  1. 自己契約や双方代理は禁止されていて、もし自己契約や双方代理をおこなったら、無権代理として扱う
  2. 例外として、本人があらかじめ許諾した場合、もしくは債務の履行の場合有効となる

自己契約

自己契約とは
代理人が本人の相手方として、契約することを言います。

Aが代理人Cに対して「A所有の土地の売却の代理権」を与えたが、代理人Cが自ら買主となって売買契約をした図です。つまり、自己契約の図です。

Aさんは、Cさんに自己の不動産の売却の代理権を与えたとします。
一般的に、代理権には、買主を探すことに加え、「価格交渉する権利」や「契約を締結する権利」も与えられています。
すると、代理人CはAさんの土地を安くして、売買契約を結ぶことができますよね。
つまり、 Aさんの利益を害する危険があります。なので、自己契約を禁止しています。
もし、これを行うと、無権代理となり、本人に契約の効果は及びません。
ただし、本人が承諾している場合は、有効な契約となります。

双方代理

双方代理とは
代理人が当事者双方(売主、買主双方)の代理人となることいい
双方代理によってなされた契約を言います。

Aが代理人Cに対して「A所有の土地の売却の代理権」を与えた。一方、Bも代理人Cに対して「A所有の土地を購入する代理権」を与えた図です。つまり、双方代理の図です。

代理人Cが本人から土地の売却を委任され、Bからその土地の購入を委任されたとします。
もし、代理人CとBが非常に中が良かった場合、代理人は一般的に価格交渉権を有することから、土地代金を下げて契約することができることになり、Aに不利益が生じる場合がございます。
なので、双方代理は禁止されています。
もし、これを行うと、無権代理となり, 本人に契約の効果は及びません。

ただし、法書士のように、すでに売買契約が終わった後に、売主、買主の双方から所有権移転の登記申請の双方代理は価格交渉などが全くなく、双方に不利益が生じないことから、例外として有効となります。

自己契約、双方代理が有効となる場合

本人があらかじめ許諾した場合、もしくは債務の履行の場合有効です。

「債務の履行」の分かりやすい例が、司法書士の登記申請のことです。

司法書士は、既に売買契約が終わって、本人、相手方が登記申請をしないといけないという債務が残り、それを司法書士が代理で履行する行為です。
双方、不利益はないので、例外として有効です。

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自己契約・双方代理の問題一覧

■問1
不動産の売買契約に関して、同一人物が売主及び買主の双方の代理人となった場合であっても、売主及び買主の双方があらかじめ承諾をしているときには、当該売買契約の効果は両当事者に有効に帰属する。 (2012-問2-3)

 

答え:正しい

双方代理による契約は原則禁止です。ただし、本人の許諾がある場合は双方代理による契約も有効となります!


■問2
AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合において、Bは、Aに損失が発生しないのであれば、Aの意向にかかわらず、買主Fの代理人にもなって、売買契約を締結することができる。 (2009-問2-4)

 

答え:誤り

双方代理による契約は原則禁止です。ただし、本人の許諾がある場合は双方代理による契約も有効となります!


■問4
Bが売主Aの代理人であると同時に買主Dの代理人としてAD間で売買契約を締結しても、あらかじめ、A及びDの承諾を受けていれば、この売買契約は有効である。 (2010-問2-4)

 

答え:正しい

本問では、当事者(売主Aおよび買主D)の双方から代理を受けて契約をするという「双方代理」に当たります。

双方代理による契約は原則、禁止されています。ただし例外もあります。

本問は例外についての内容です。

当事者双方の許諾があるので、双方代理も有効です。したがって、当該AD間の売買契約は有効です。

双方代理については注意すべき点があるので、「個別指導」ではその点も解説しています!


■問5
AがB所有の甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、A自らが買主となって売買契約を締結したときは、Aは甲土地の所有権を当然に取得する。 (2008-問3-1)

 

答え:誤り

売主Bの代理人であるAが、自ら買主となってAB間で売買契約をすることは「自己契約」に該当します。

自己契約は本人から許諾をもらっていれば有効ですが、許諾をもらっていない場合は、「無権代理」として扱います。

つまり、Aは甲土地の所有権を当然に取得するわけではありません。

したがって、本問は誤りです。


■問6
AがB所有の甲土地の売却を代理する権限をBから書面で与えられている場合、AがCの代理人となってBC間の売買契約を締結したときは、Cは甲土地の所有権を当然に取得する。 (2008-問3-2)

 

答え:誤り

双方代理は本人(BおよびC)があらかじめ許諾した行為については例外的に有効となりますが、原則、禁止されており、無権代理となります。つまり、Cは甲土地の所有権を当然に取得するわけではありません。

双方代理が禁止されている理由は、例えば、売主と買主の双方から代理を依頼された場合、買主に有利にするために価格を通常よりも低くしたりすることができ、売主に不利益になる可能性があるから。(価格を高くして買主に不利益を生じさせる可能性もある)

理由が分かればイメージもしやすいですよね!

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