不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1.平成28年に新築された既存住宅(床面積210㎡)を個人が自己の居住のために取得した場合、当該取得に係る不動産取得税の課税標準の算定については、当該住宅の価格から1,200万円が控除される。
2.家屋が新築された日から3年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から3年を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。
3.不動産取得税は、不動産の取得があった日の翌日から起算して2か月以内に当該不動産の所在する都道府県に申告納付しなければならない。
4.不動産取得税は、不動産を取得するという比較的担税力のある機会に相当の税負担を求める観点から創設されたものであるが、不動産取得税の税率は4%を超えることができない
。
1・・・正しい
個人が、「床面積50㎡以上240㎡以下」の既存住宅(中古住宅)を自己の居住用に取得した場合、取得住宅の建築年に応じて最大で1,200万円まで、課税標準から控除されます。
そして、平成9年4月1日以後に建築された住宅の場合、1,200万円の控除を受けることができるため、本問は正しいです。
この点は関連ポイントも整理して頭に入れておかないと、本試験で別のポイントが出題されたときに対応できません。
そのため個別指導では、関連ポイントも併せて解説します!
2・・・誤り
新築された家屋については、原則、「最初の使用または譲渡」が行われた日において取得があったとみなされます。
しかし、新築後6か月を経過しても最初の使用または譲渡がない場合には、家屋の所有者を取得者とみなして不動産取得税が課されます(宅建業者の場合は、6か月が、1年に延長されます)。
本問は「3年」となっているので誤りです。
3・・・誤り
不動産取得税は普通徴収です。
普通徴収とは、役所から送付された納税通知書(納付書)に従って納税する方法です。
申告納付とは、役所から納税通知書は送付されず、自ら申告して納税する方法です。例えば、所得税の確定申告が申告納付に当たります。
本問は不動産取得税が「申告納付」となっているので誤りです。
4・・・誤り
不動産取得税の税率(4%)は、標準税率です。
標準税率は「標準となる税率を定め、課税主体(不動産取得税の場合、都道府県)が自由に税率を設定することができる税率」です。
不動産取得税の(4%)は、標準税率なので、4%を超える税率を設定することも可能です。よって、誤りです。
一方、制限税率は「定めることができる最大の税率」です。つまり、制限税率を超える税率を定めることはできない、ということです。
令和3年(2021年)10月試験分:宅建試験・過去問
- 問1
- 同時履行の抗弁権(判決文)
- 問2
- 連帯債務
- 問3
- 民法総合
- 問4
- 配偶者居住権
- 問5
- 制限行為能力者
- 問6
- 債権譲渡
- 問7
- 売買契約
- 問8
- 工作物責任
- 問9
- 相続
- 問10
- 選択債権
- 問11
- 借地権
- 問12
- 借家権
- 問13
- 区分所有法
- 問14
- 不動産登記法
- 問15
- 都市計画法
- 問16
- 都市計画法(開発許可)
- 問17
- 建築基準法
- 問18
- 建築基準法
- 問19
- 宅地造成等規制法
- 問20
- 土地区画整理法
- 問21
- 農地法
- 問22
- 国土利用計画法
- 問23
- 所得税
- 問24
- 不動産取得税
- 問25
- 不動産鑑定評価基準
- 問26
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問27
- 免許
- 問28
- 宅建士
- 問29
- 業務上の規制
- 問30
- 広告
- 問31
- 保証協会
- 問32
- 免許
- 問33
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問34
- 営業保証金
- 問35
- 宅建士
- 問36
- 重要事項説明書(35条書面)
- 問37
- 重要事項説明・37条書面
- 問38
- 媒介契約
- 問39
- クーリングオフ
- 問40
- 業務上の規制
- 問41
- 37条書面
- 問42
- 8種制限
- 問43
- 業務上の規制
- 問44
- 報酬計算
- 問45
- 住宅瑕疵担保履行法
- 問46
- 住宅金融支援機構
- 問47
- 不当景品類及び不当表示防止法
- 問48
- 統計
- 問49
- 土地
- 問50
- 建物