公益上必要な建築物とは|開発許可が不要な開発行為を一覧で解説【宅建】

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この記事では、宅建試験で頻出の「開発許可が不要な開発行為」と「公益上必要な建築物」について、試験に出るポイントに絞って解説します。

【結論】開発許可が不要な開発行為は4パターン

都市計画法29条では、都市計画区域・準都市計画区域内で開発行為を行うには原則として都道府県知事の許可が必要です。しかし、乱開発のおそれが低い場合には例外的に許可が不要とされており、大きく次の4パターンに分類できます。

  • ①公益上必要な建築物の建築を目的とする開発行為
  • ②都市計画事業・土地区画整理事業等の施行として行う開発行為
  • ③小規模な開発行為(区域ごとに面積基準が異なる)
  • ④農林漁業用建築物を建てるための開発行為(市街化区域を除く)

宅建試験では「どのパターンに該当するか」を問う問題が頻出です。以下で各パターンを具体例とともに確認しましょう。

公益上必要な建築物とは|許可不要の具体例一覧

公益上必要な建築物とは、開発区域とその周辺の適正な土地利用・環境保全に支障がないとされる公共性の高い建築物のことです(法29条1項3号)。区域にかかわらず、これらの建築を目的とした開発行為は許可不要となります。

許可不要となる建築物の例

  • 駅舎その他の鉄道施設
  • 図書館
  • 公民館
  • 変電所
  • その他これらに類する施設

要注意:許可が必要な公共施設

公益性が高い施設であっても、学校・医療施設・社会福祉施設は開発許可が必要です。試験では「公益上必要な建築物=すべて許可不要」と誤解させるひっかけ問題が定番です。駅舎や図書館は不要、学校や病院は必要、と明確に区別して覚えましょう。

そもそも開発行為とは|29条の基本を押さえる

開発行為とは、主として建築物の建築または特定工作物の建設を目的として、土地の区画形質(区画・形状・性質)を変更することをいいます(法4条12項)。29条に基づく許可が必要かどうかは、まず「開発行為に該当するか」を判断したうえで、「許可不要の例外に当たるか」を検討する2段階の流れです。

特定工作物の分類

  • 第一種特定工作物:コンクリートプラント、アスファルトプラントなど周辺環境を悪化させるおそれのある工作物(規模を問わず該当)
  • 第二種特定工作物:ゴルフコース(規模不問)、1ha以上の運動・レジャー施設、墓園など

開発行為に該当しない例

青空駐車場は建築物にも特定工作物にも該当しないため、土地の区画形質を変更しても開発行為にはなりません。また、面積2,000㎡のテニスコートは1ha未満のため第二種特定工作物に該当せず、これも開発行為にはあたりません。

区域別の許可不要面積まとめ

開発行為の規模が一定面積未満であれば許可不要とされますが、基準は区域によって異なります。

  • 市街化区域:1,000㎡未満は許可不要
  • 非線引き都市計画区域・準都市計画区域:3,000㎡未満は許可不要
  • 市街化調整区域:面積にかかわらず原則許可が必要
  • 都市計画区域および準都市計画区域の外:1ha(10,000㎡)未満は許可不要

試験対策のポイント:市街化調整区域だけは小規模でも許可が必要です。「調整区域=規模の例外なし」と覚えておきましょう。

農林漁業用建築物と開発許可

市街化区域以外の区域では、畜舎・温室・サイロなど農林漁業の用に供する建築物を建てるための開発行為は許可不要です。農林漁業従事者の居住用建築物も同様に許可不要となります。ただし、農産物の加工施設や販売施設は農林漁業用建築物に含まれないため、原則どおり許可が必要です。この区別も試験で問われます。

開発許可の特例|国・都道府県等の場合

国や都道府県等の行政機関が開発行為を行う場合も原則は許可が必要ですが、知事との協議が成立すれば許可を受けたものとみなされる特例があります。

まとめ

開発許可の要否は「①開発行為に該当するか」→「②許可不要パターンに当てはまるか」の2段階で判断します。とくに公益上必要な建築物の範囲(駅舎・図書館は不要、学校・病院は必要)と、区域別の面積基準(調整区域は規模の例外なし)は宅建試験の最頻出論点です。4パターンの分類を正確に整理して、確実な得点源にしましょう。

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