都市計画事業とは?結論から解説
都市計画事業とは、都市計画で定められた道路・公園・下水道などの施設整備や市街地開発を実際に工事として行う事業のことです。都道府県知事または国土交通大臣の認可・承認を受けて初めて着手できます(都市計画法59条・60条)。
宅建試験では、各段階でどんな建築制限がかかるかが繰り返し出題されます。本記事ではこの制限を3段階に分けて整理します。
なぜ建築制限が必要なのか
都市計画事業は完成まで数年〜十数年かかる大規模工事です。工事期間中に区域内で自由に建物が建てられると、計画どおりの整備ができなくなるおそれがあります。そこで都市計画法は、事業の進行段階ごとに段階的な建築制限を設けています。
建築制限の3段階を比較
第1段階:都市計画決定の告示後(53条)
都市計画施設の区域・市街地開発事業の施行区域内で建築するには、都道府県知事等の許可が必要です。ただし以下は許可不要です。
- 都市計画事業の一環として行う行為
- 政令で定める軽易な行為
- 非常災害の応急措置
また、階数2以下・地階なし・木造等で移転除却が容易な建築物は、知事が必ず許可しなければなりません(54条3号)。
第2段階:認可・承認の告示後=事業地内(65条)
認可・承認が告示されると区域は「事業地」となり、制限がさらに厳しくなります。以下の行為には都道府県知事等の許可が必要です。
- 土地の形質の変更(盛土・切土など)
- 建築物の建築・工作物の建設
- 移動の容易でない物件の設置・堆積
さらに、事業地内の土地・建物等を有償で譲渡する場合は、予定対価の額等を書面で施行者に届出しなければなりません(67条1項)。届出は公告の翌日から10日経過後に適用されます。
市街地開発事業等予定区域(52条の2)
ニュータウンなど超大規模事業では、計画決定より前に「予定区域」が指定されます。告示後は建築物の新築・土地の形質変更が制限され、3段階の中で最も早い時点から制限がかかります。
手続きの流れまとめ
- ①予定区域の決定告示(該当する場合)→ 52条の2の制限
- ②都市計画決定の告示 → 53条の制限(知事の許可)
- ③認可・承認の告示 → 65条の制限(事業地内の厳しい制限+67条の届出)
- ④事業完了 → 制限解除
宅建試験の頻出ポイント
- 53条の許可と65条の許可は制限の対象範囲が異なる(53条=建築のみ、65条=形質変更等も含む)
- 54条3号の許可義務の要件(2階以下・地階なし・木造等)は暗記必須
- 事業地内の有償譲渡は「届出」であり「許可」ではない
- 都市計画事業の認可告示は土地収用法の事業認定に代わる(70条1項)






