敷地面積の最低限度とは?規制の目的・内容を分かりやすく解説【宅建試験対策】

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令和7年度の宅建試験対策の個別指導

敷地面積の最低限度とは?

敷地面積の最低限度とは、都市計画において建築物を建てる際に確保しなければならない最低限の土地の広さを指します。この規制は、快適で機能的な都市環境を維持するために設けられています。

敷地面積の最低限度を設ける理由

住環境の向上

建蔽率(敷地面積に対する建築面積の割合)や容積率(敷地面積に対する建築物の延べ床面積の割合)の規制があったとしても、敷地面積そのものが極端に狭ければ、都市環境が悪化する可能性があります。

例えば、狭い敷地が多くなると、隣の建物と接近しすぎることで日照や通風が確保しにくくなり、窮屈な街並みになってしまいます。また、狭小住宅が密集すると、駐車スペースの不足や防災上のリスクも高まるため、一定の広さを確保することが求められます。

具体例

・狭小住宅が密集すると、消防車や救急車が入りにくく、災害時の避難が困難になる。
・家と家の間が極端に狭いと、日照不足や湿気がたまりやすく、居住環境が悪化する。

都市の美観と整備

商業地域や高層ビルが建ち並ぶエリアでは、敷地が極端に狭いと「えんぴつビル」と呼ばれる細長い建物が多くなり、街並みの統一感が損なわれます。また、狭い敷地に多くの建物が建つと、建築物ごとにエレベーターや階段を設置しなければならず、土地の有効活用が難しくなります。

具体例

・幅3m、奥行き20mの敷地に細長いビルを建てた場合、エレベーターを設置しても実際の使用可能なフロア面積が極端に狭くなる。
・統一感のないバラバラな建物が乱立すると、景観が悪化し、都市全体の価値が下がる。

敷地面積の最低限度の規制内容

用途地域ごとの規制

都市計画法に基づき、各用途地域ごとに建築物の敷地面積の最低限度を設定できます。これは都市計画で定められた範囲内で実施され、原則として敷地面積がその最低限度未満となるような土地の分割は禁止されます。

法律条文(建築基準法第53条の2第1項)

各用途地域には、必要があれば建築物の敷地面積の最低限度を都市計画に定めることができる。

また、最低限度として定められる面積は200m²以内とされています(建築基準法第53条の2第2項)。

具体例

・ある住宅街では、最低限度が100m²と定められ、100m²未満の土地には新築ができない。
・都市部の商業地域では、50m²の最低限度が設定され、極端に小さなビルの乱立を防いでいる。

適用の除外

敷地面積の最低限度には例外規定も存在し、一定の条件を満たす場合には適用が除外されることがあります。

法律条文(建築基準法第53条の2第1項1号)

以下の建築物は、都市計画で定められた敷地面積の最低限度未満とすることができる。

  • 建蔽率80%の商業地域内の防火地域にある耐火建築物。
  • 公共の利便性を確保するための公衆便所、派出所など。
  • 広い公園や広場に囲まれた建築物で、市街地の環境を害する恐れがないと特定行政庁が認めたもの。
  • 用途上または構造上、やむを得ないと特定行政庁が認めたもの。

また、既に最低限度未満の敷地を所有している場合、その敷地に対して新たに制限を適用することはありません(建築基準法第53条の2第3項)。

具体例

・既存の50m²の土地に家が建っている場合、新しい最低限度が100m²になったとしても、既存の家には適用されない。
・公園の一角に建てる公衆トイレは、最低限度の例外として小さな敷地でも建設が可能。

敷地面積の最低限度が宅建試験で問われるポイント

宅建試験では、この規制がどのような目的で設けられているのか、具体的な規制内容や適用除外の範囲について問われることが多いです。以下のような出題が予想されます。

過去問例(1) 敷地面積の最低限度は用途地域ごとに定めることができるが、その最大値は何m²か?→ 200m²以内

(2) 敷地面積の最低限度の適用除外となるものはどれか?→ 派出所、公衆便所、広場に囲まれた建築物など

(3) 既存の最低限度未満の敷地に対する規制はどうなるか?→ 新たな規制の適用はされない(既得権が認められる)

まとめ

・敷地面積の最低限度は、住環境の向上や都市の美観・整備のために設けられている。
・用途地域ごとに都市計画で最低限度が定められ、200m²以内の範囲で規制される。
・防火地域の耐火建築物や公的施設などは適用除外となる場合がある。
・既存の最低限度未満の敷地には、新たな規制は適用されない。

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