建築確認とは?制度の目的・手続き・必要な場合を徹底解説

  • LINEで送る
令和7年度の宅建試験対策の個別指導

建築確認制度の目的

建築確認とは、建築計画が建築基準法などの法律に適合しているかを事前に確認する制度です。これにより、違法建築が未然に防がれ、住環境の安全性が確保されます。

たとえば、Aさんが自宅を新築しようとした場合、建築基準法の規定をしっかり守って設計したつもりでも、何らかのミスがあるかもしれません。その状態で工事を進め、後から法律違反が判明すると、修正には多大な費用と労力がかかります。このような事態を防ぐため、建築確認が必要とされているのです。

建築確認は、住宅だけでなく、ビルや商業施設、病院、学校などさまざまな建築物にも適用されます。特に、不特定多数の人が利用する施設では安全性が重要視されるため、厳格な基準が求められます。

建築確認が必要な場合

すべての建築物が建築確認を受ける必要があるわけではありません。建築確認が必要な場合と不要な場合が法律で定められています。

都市計画区域・準都市計画区域・準景観地区内の建築

都市計画区域、準都市計画区域、準景観地区では、規模に関係なく建築確認が必要です(建築基準法6条1項4号)。ただし、都道府県知事や市町村長が指定する特定の区域は除外される場合があります。

また、これらの区域で増改築や移転を行う場合、床面積の合計が10m²を超えるものについて建築確認が必要です(建築基準法6条2項)。

防火地域・準防火地域内の建築

防火地域や準防火地域では、新築・増改築・移転を問わず、規模に関係なく建築確認が必要です(建築基準法6条1項)。これは、火災時の被害を最小限に抑えるため、防火性能のチェックが特に重要視されるためです。

全国における大規模建築物

規模が大きい建築物や特殊な用途を持つ建築物については、その地域に関係なく全国で建築確認が必要とされます。

  1. 特殊建築物(学校、病院、劇場、ホテル、百貨店など)で、用途に供する部分の床面積が200m²を超える場合(建築基準法6条1項1号)
  2. 木造の大規模建築物
    階数3以上
    延べ面積500m²超
    高さ13m超
    軒の高さ9m超
  3. 木造以外の大規模建築物
    階数2以上
    延べ面積200m²超

用途変更の場合

建築物の用途を変更し、新たに200m²を超える特殊建築物とする場合にも建築確認が必要です。ただし、同じグループ内の用途変更(例:劇場→映画館、診療所→児童福祉施設)は建築確認不要とされています。

建築確認の手続き

建築確認と完了検査

建築確認の流れは以下のとおりです。

  1. 確認申請
    建築主が建築主事または指定確認検査機関に建築確認申請書を提出。
  2. 確認済証の交付
    建築計画が基準に適合していると確認された場合、確認済証が交付される。
  3. 工事着工
    確認済証を受けた後に工事を開始。
  4. 完了検査
    工事完了後に検査を受け、問題がなければ検査済証が交付される。
  5. 使用開始
    検査済証を受けるまでは、一定の大規模建築物については使用できない。

中間検査制度

共同住宅(3階以上)など一定の建築物では、中間検査が義務付けられています。これにより、施工中に基準違反が発覚した場合、早期に是正措置を取ることができます。

指定確認検査機関による確認・検査

近年、確認・検査の業務負担が増加しているため、国土交通大臣または都道府県知事が指定する指定確認検査機関も確認・検査を実施できるようになっています。

 違反建築物に対する措置

建築基準法に違反した建築物(違反建築物)は、近隣住民の安全を脅かすため、行政による是正措置が講じられます。

特定行政庁の措置

特定行政庁は、違反建築物の所有者に対して、以下の措置を命じることができます(建築基準法9条)。

  • 建築物の除却(取り壊し)
  • 建築物の移転
  • 増改築の中止・修正
  • 使用禁止・使用制限

建築監視員による監督

特定行政庁だけでは違反建築の監視が困難な場合、建築監視員が任命され、迅速な対応が可能になります(建築基準法9条の2)。

具体例

事例1.建築確認不要な場合

田舎の非都市計画区域内で、延べ面積80m²の木造倉庫を建築しようとする。

→ 建築確認は不要(非都市計画区域で、小規模建築物に該当するため)。

事例2.建築確認後の違反建築物

建築確認を受けた後、許可されていない増築を無断で実施。

→ 特定行政庁より是正命令が出される可能性あり(建築基準法違反)。

まとめ

建築確認制度は、安全な建築環境を維持するための重要な仕組みです。どの建築行為が建築確認の対象となるかをしっかり理解し、適切な手続きを行うことが重要です。また、確認を受けた後も違反行為がないよう、計画どおりに建築を進めることが求められます。

加えて、違反建築物に対する措置や、建築監視員による監督があることを理解し、法令遵守の重要性を認識することが不可欠です。

毎日3問、宅建試験の過去問の詳細解説を無料でお届けします!
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

宅建通信に関する相談はこちら