事後届出制とは?国土利用計画法の届出要件・面積基準を宅建向けに解説

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事後届出制とは?結論から押さえよう

事後届出制とは、一定面積以上の土地取引を行った場合に、契約締結後2週間以内に都道府県知事へ届け出る制度です(国土利用計画法23条)。国土の計画的な利用を促進し、不適切な土地利用を防ぐことを目的としています。届出義務を負うのは買主(権利取得者)である点が宅建試験で繰り返し問われます。届出を怠ると6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるため、実務上も重要な制度です。

事後届出が必要となる3つの条件

以下の3要件をすべて満たす取引が届出対象です。1つでも欠ければ届出は不要になります。

条件①:土地に関する権利の移転・設定

  • 対象:所有権・地上権・賃借権の移転または設定
  • 対象外:抵当権・不動産質権など担保目的の権利

条件②:対価を伴う取引であること

  • 対象:売買・交換・譲渡担保・代物弁済の予約
  • 対象外:贈与・相続・遺産分割・法人合併・時効取得

条件③:一定面積以上の土地であること

  • 市街化区域:2,000㎡以上
  • 市街化調整区域・非線引都市計画区域:5,000㎡以上
  • 都市計画区域外:10,000㎡(1ha)以上

「一団の土地」に注意|宅建試験の頻出ひっかけ

個別の取引では面積要件を満たさなくても、買主が計画的に複数の土地を取得する場合は合算して判定されます。売主が異なっていても買主側に計画性があれば「一団の土地」となる点が試験で狙われます。なお、判断は登記の筆数とは無関係です。

届出の手続き

  • 届出義務者:権利取得者(買主)
  • 届出期限:契約締結日から2週間以内
  • 届出先:市町村長を経由して都道府県知事へ提出
  • 届出内容:取引価格・土地の利用目的など

届出を受けた知事は利用目的を審査し、不適当な場合は利用目的の変更を勧告できます。ただし価格に対する勧告はできない点に注意してください。勧告に従わない場合はその旨が公表されます。

事後届出が不要なケース

  • 国・地方公共団体が当事者の場合
  • 民事調停法による調停に基づく場合
  • 農地法3条の許可を受けた場合

ただし、農地法5条の許可を受けた場合は国土法の届出も必要です。3条と5条の区別は宅建試験の定番論点です。

具体例で押さえる出題パターン

【例1】届出が必要なケース
Aが市街化区域内の2,500㎡の土地をBに売却。2,000㎡以上の売買に該当するため、買主Bが届出義務を負います。

【例2】一団の土地に該当するケース
Cが市街化区域でDから1,000㎡、翌月Eから隣接の1,200㎡を購入。合計2,200㎡で一団の土地に該当し、届出が必要です。

【例3】届出が不要なケース
Fが相続により5,000㎡の土地を取得。対価のない取得のため届出不要です。

宅建試験 事後届出制の頻出ポイントまとめ

  • 届出義務者は買主(売主ではない)
  • 届出期限は契約締結後2週間以内
  • 届出先は市町村長経由で都道府県知事
  • 知事が勧告できるのは利用目的のみ(価格は勧告不可)
  • 農地法3条は届出不要、5条は届出必要
  • 一団の土地は買主の計画性で判断される
  • 事前届出制(注視区域・監視区域)との違い:事後届出は契約後、事前届出は契約前

国土利用計画法の事後届出制は宅建試験で毎年のように出題される重要テーマです。上記の要件と例外を正確に押さえて、確実に得点しましょう。

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