土地区画整理事業の流れのポイント一覧
- 土地区画整理事業の施行について、知事の認可の公告があった日以後、換地処分をしたことの公告がある日までは、施行地区内で土地の形質の変更等を行う者は知事の許可が必要
「土地区画整理事業の流れ」と「建築制限」
土地区画整理事業の大まかな流れは以下の通りです。
土地利用の制限
土地区画整理事業の施行について、知事の認可の公告があった日以後、換地処分をしたことの公告がある日までは、施行地区内において
- 土地の形質の変更
- 建築物・工作物の新築・増改築
- 5tを超える物件の設置または堆積
を行う者は知事の許可が必要です。
この制限に違反すると、知事から除去を命ぜられることがあります。
土地区画整理事業の流れの問題一覧
■問1
土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、当該土地区画整理組合の許可を受けなければならない。 (2016-問21-4)
答え:誤り
本肢は、「土地区画整理組合の許可」という記述が誤りです。 正しくは「都道府県知事の許可」です。 施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある「土地の形質変更」や「建築物・工作物の建築」を行おうとする者は、「都道府県知事等の許可」を受けなければなりません。
■問2
土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、当該土地区画整理組合の許可を受けなければならない。 (2011-問21-1)
答え:誤り
土地区画整理組合設立の認可公告があった日後、換地処分の公告がある日までに 土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行う場合 都道府県知事の許可を受けなければなりません。 そして、知事が許可しようとするときは、施行者の意見を聞く必要があります。 もし、許可を受けずに、土地の形質の変更などを行った場合、知事は違反行為をした者および違反行為をした者から権利を承継した者に対して、相当の期限を定めて、土地の原状回復、建築物や物件の移転・除却を命ずることができます。 本問は、どういうことを言っているのか? 理解すべき点なので、「個別指導」では分かりやすく解説します。
■問3
土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日から当該組合が行う土地区画整理事業に係る換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更や建築物の新築等を行おうとする者は、当該組合の許可を受けなければならない。 (2007-問24-4)
答え:誤り
事業計画の認可公告があった日から、換地処分の公告がある日までの間に、事業の施行の障害となるおそれがある一定の行為を行おうとする者は、知事の許可が必要です。本問は「組合の許可」が誤りです。 本問はしっかり土地区画整理事業の全体像を理解した上で、つなげて勉強する必要があります。 そうすると、理解学習ができるでしょう! この点については「個別指導」でお伝えします。
■問4
宅地について所有権又は借地権を有する者が設立する土地区画整理組合は、当該権利の目的である宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。 (2007-問24-3)
答え:正しい
宅地について所有権又は借地権を有する者が設立する土地区画整理組合は、当該権利の目的である宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を施行することができます。 宅地を含む「一定の区域の土地」とはどういう土地か? 「個別指導」ではこの点も解説しています。
■問5
土地区画整理事業の施行地区内においては、土地区画整理法第76条の規定により、一定の建築行為等について、国土交通大臣又は都道府県知事等の許可を必要とする規制がなされるが、仮換地における当該建築行為等については、仮換地の換地予定地的な性格にかんがみ、当該規制の対象外となっている。 (2004-問22-1)
答え:誤り
仮換地は換地処分前に行うため、 「事業計画の認可公告があった日から、換地処分の公告がある日までの間」に属します。したがって、仮換地における当該建築行為も規制対象となります。つまり、①土地の形質の変更 ②建築物・工作物の新築・改築等 ③移動の容易でない物件(5トンを超えるもの)の設置・堆積を行う者は都道府県知事等の許可が必要です。 この問題を理解するためには、土地区画整理事業の流れを理解しておく必要があります! 「個別指導」では、この流れと建築制限について図を使ってまとめて解説しています! しっかりイメージできるようにしておきましょう!!