不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1.不動産取得税の課税標準は、不動産を取得した時における当該不動産の売買価格であるから、固定資産税の課税標準である固定資産の評価額とは異なるものである。
2.不動産取得税の課税標準となるべき額が、土地の取得にあっては10万円、家屋の取得のうち建築に係るものにあっては1戸につき23万円、その他のものにあっては1戸につき12万円に満たない場合においては、不動産取得税が課されない。
3.不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、法人の合併により不動産を取得した場合においても、不動産取得税が課される。
4.令和6年4月に個人が取得した住宅及び住宅用地に係る不動産取得税の税率は3%であるが、住宅以外の家屋及び土地に係る不動産取得税の税率は4%である。
1・・・ 誤り
不動産取得税の課税標準(税金を計算するもとになる価格)は、不動産を買ったときの売買価格ではありません。
この税金のもとになる価格(課税標準)は、固定資産税評価額 です(地方税法73条の21)。
具体的には、次のように決まります。
- 固定資産課税台帳に登録されている物件の場合:その登録されている評価額が使われます。
 - 新築や未登記などで登録されていない物件の場合:固定資産評価基準に従って計算した価格が使われます。
 
2・・・ 正しい
不動産取得税には、課税される最低ライン(免税点)があります。
- 土地の場合:評価額が 10万円未満 のときは税金がかかりません。
 - 新築や増築した家屋の場合:評価額が 23万円未満 のときは税金がかかりません。
 - 中古の家屋などその他の家屋の場合:評価額が 12万円未満 のときは税金がかかりません。
 
このように、一定額に満たない場合は、不動産取得税が免除されます(地方税法73条の15の2第1項)。
3・・・ 誤り
不動産取得税は、不動産を手に入れたときにかかる税金です。しかし、 相続 や 法人の合併 のように、もともとの権利や義務をそのまま受け継ぐ場合(これを「一般承継」といいます)には、 形式的に名義が変わるだけとみなされます。
そのため、実際にお金を払って新しく不動産を取得したわけではないので、 不動産取得税はかかりません(地方税法73条の7第2号)。
4・・・ 誤り
不動産取得税については、以下のように税率が決められています。
1. 住宅と住宅用地の場合
税率は 3% に軽減されています。
2. 住宅以外の建物の場合
税率は 4% です。
3. 住宅以外の土地の場合
税率は 3% に軽減されています。
本来の不動産取得税の税率は 4% ですが、土地と住宅には 3%に軽減する特例措置が適用されています。このため、4%の税率が適用されるのは 住宅以外の建物のみです(地方税法73条の15、地方税法附則11条の2)。
令和6年(2024年):宅建試験・過去問
- 問1
 - 法律関係
 - 問2
 - 委任契約
 - 問3
 - 共有
 - 問4
 - 民法総合
 - 問5
 - 履行遅滞
 - 問6
 - 地上権
 - 問7
 - 賃貸借
 - 問8
 - 民法の条文
 - 問9
 - 承諾・債務引受
 - 問10
 - 契約不適合責任
 - 問11
 - 借地権
 - 問12
 - 借家権
 - 問13
 - 区分所有法
 - 問14
 - 不動産登記法
 - 問15
 - 都市計画法
 - 問16
 - 都市計画法(開発許可)
 - 問17
 - 建築基準法
 - 問18
 - 建築基準法
 - 問19
 - 盛土規制法
 - 問20
 - 土地区画整理法
 - 問21
 - 農地法
 - 問22
 - 国土利用計画法
 - 問23
 - 住宅ローン控除
 - 問24
 - 不動産取得税
 - 問25
 - 不動産鑑定評価基準
 - 問26
 - 35条書面
 - 問27
 - 宅建業法総合
 - 問28
 - 報酬計算
 - 問29
 - 宅建士
 - 問30
 - クーリングオフ
 - 問31
 - 宅建業法総合
 - 問32
 - 媒介契約
 - 問33
 - 広告
 - 問34
 - 手付金等の保全措置
 - 問35
 - 37条書面
 - 問36
 - 営業保証金
 - 問37
 - 35条書面
 - 問38
 - 免許
 - 問39
 - 案内所
 - 問40
 - 37条書面
 - 問41
 - 重要事項説明
 - 問42
 - 死に関する告知
 - 問43
 - 宅建士証
 - 問44
 - 37条書面
 - 問45
 - 住宅瑕疵担保履行法
 - 問46
 - 住宅金融支援機構
 - 問47
 - 不当景品類及び不当表示防止法
 - 問48
 - 統計
 - 問49
 - 土地
 - 問50
 - 建物
 







