盛土規制法をわかりやすく解説|許可基準・擁壁・宅地造成【宅建】

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盛土規制法は宅建試験の「法令上の制限」で毎年のように出題される頻出テーマです。この記事では試験で問われる数値・許可基準・区域の違いを整理し、得点に直結するポイントだけをわかりやすくまとめます。

盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)とは

盛土規制法は、宅地造成・特定盛土・土石の堆積による崖崩れや土砂流出の災害を防止するための法律です。都道府県知事が区域を指定し、工事に許可制や届出制を課すことで安全対策を義務付けています。

押さえるべき3つの規制区域

盛土規制法では、以下の3区域が指定されます。試験ではそれぞれの規制内容の違いが問われます。

  • 宅地造成等工事規制区域(第10条)──宅地造成等に伴う災害のおそれが大きい区域。工事には都道府県知事の許可が必要
  • 特定盛土等規制区域──大規模な盛土・土石の堆積を行う区域。宅地以外の土地も対象で、届出制または許可制が適用される。
  • 造成宅地防災区域(第45条)──すでに造成された宅地で安全性が不十分な区域。所有者に防災措置の努力義務があり、知事は勧告・改善命令が可能。

※ 区域の指定は、都道府県知事が基礎調査の結果を踏まえ、関係市町村長の意見を聴いて行います。

【最頻出】宅地造成の許可基準──数値を確実に暗記

「宅地造成」とは、宅地以外の土地を宅地にするために行う一定規模以上の土地の形質変更です。宅地造成等工事規制区域内で以下の基準を超える工事を行う場合、都道府県知事の許可が必要になります。

工事の種類 許可が必要となる基準
盛土(もりど) 高さ1m超の崖を生じるもの
切土(きりど) 高さ2m超の崖を生じるもの
盛土+切土 高さ2m超の崖を生じるもの
崖を生じない盛土 高さ2m超
造成面積 500㎡超

覚え方のコツ:「盛土1m、切土2m、面積500㎡」──盛土だけ基準が厳しい(1m)点がポイントです。盛土は地盤が不安定になりやすいため、切土より低い数値で規制されます。

擁壁・排水施設の技術的基準

規制区域内の工事では、災害防止のため以下の措置が義務付けられています(第13条)。

  • 擁壁の設置──崖の崩壊を防ぐための壁。高さ5mを超える擁壁の設計には、建築士等の有資格者が必要。
  • 排水施設の設置──雨水等の排水対策。面積1,500㎡超の盛土・切土で排水施設を設置する場合も有資格者の設計が必要。

許可と届出の違い──試験で狙われるポイント

  • 許可制(第12条):宅地造成等工事規制区域内で工事を行う場合、事前に都道府県知事の許可が必要。都市計画法の開発許可を受けた場合は許可不要(みなし許可)。
  • 届出制(第21条):許可不要の軽微な工事等について、届出で足りる場合がある。
  • 計画変更(第16条):許可後に計画を変更する場合は原則再許可が必要。軽微な変更は届出のみ。
  • 完了検査(第17条):工事完了から4日以内に検査を申請する必要がある。

「宅地」の定義──ひっかけ問題に注意

盛土規制法における「宅地」は、農地・森林・公共施設用地(道路・公園・河川等)以外の土地すべてを指します。住宅地だけでなく商業地・工業地も含まれる点に注意しましょう。宅建業法の「宅地」とは定義が異なります。

宅建試験対策まとめ

  • 3つの規制区域の名称と規制内容の違いを整理する
  • 許可基準の数値(盛土1m・切土2m・面積500㎡)は必ず暗記
  • 擁壁5m超・排水施設1,500㎡超で有資格者の設計が必要
  • 完了検査の申請期限は4日以内
  • 「宅地」の定義は消去法で覚える(農地・森林・公共施設用地以外)
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