根・枝の切除、切取権の重要ポイントと解説

根・枝の切除、切取権のポイント一覧

  1. 隣地のは、原則、自ら勝手に切り取ることができず所有者に切り取るよう請求できる
  2. 隣地のは、例外的に、下記の場合、自ら勝手にその枝を切り取ることができる。
    一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
    二 竹木の所有者を知ることができない、又はその所在を知ることができないとき。
    三 急迫の事情があるとき。
  3. 隣地のは、自ら勝手に切り取ることができる

隣地の枝が自分の土地を越えている場合

隣の土地の竹木のが、境界線を超えて出ているときは、竹木の所有者に境界線を超える部分を切り取るよう請求することができます。

木の枝が越境してきて日常生活に支障があるような場合に、切り取らせるよう求めることができますが、原則、竹木の所有者の承諾無しに切り取ることはできません

ただし、下記の1~3の場合、隣地のは、例外として、自ら勝手にその枝を切り取ることができます。

  1. 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
  2. 竹木の所有者を知ることができない、又はその所在を知ることができないとき。
  3. 急迫の事情があるとき。

隣地の根が自分の土地を越えている場合

隣の土地の竹木のが、境界線を超えて出ているときは、その根を自ら切り取ることができます

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根・枝の切除、切取権の問題一覧

■問1
Aの隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、Aはその根を切り取ることができる。 (2009-問4-3)

 

答え:正しい

土地の所有者は、隣地の竹木の根が境界線を越えてきたときは、その根を切り取って処分することができます。

一方、境界線を超えてきた他人所有の「枝」を勝手に切ることはできません。その竹木の所有者に、その枝を切除させることはできます。

ここは対比させて覚えてください。


■問2
土地の所有者は、隣地から木の根が境界線を越えて伸びてきたときは、自らこれを切除できる。 (2004-問7-4)

 

答え:正しい

土地の所有者は、隣地の竹木の「根」が境界線を越えてきたときは、土地の所有者自ら、無断でその根を切り取ることはできます。

したがって、正しい。

ちなみに、隣地の竹木の「枝」が境界線を越えてきたときは、その竹木の所有者に、その「枝」を切除させることができます。

土地の所有者自ら、無断でその枝を切り取ることはできません。

「根」と「枝」とではルールが異なるので注意しましょう!


■問3
土地の所有者は、隣地から木の枝が境界線を越えて伸びてきたときは、原則、自らこれを切断できる。 (2004-問7-3)

 

答え:誤り

土地の所有者は、隣地の竹木の「枝」が境界線を越えてきたときは、原則、その竹木の所有者に、その「枝」を切除させることができます。

原則、土地の所有者自ら、無断でその枝を切り取ることはできません。

これは基本問題ですね!

ちなみに、

隣地の竹木の「根」が境界線を越えてきたときは、土地の所有者自ら、無断でその根を切り取ることはできます。

これは対比して覚えておきましょう!

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