遺言・遺贈の重要ポイントと解説

遺言・遺贈のポイント一覧

  1. 遺言は遺言者が死亡した時から効力が生じる
  2. 遺言は未成年であっても15歳に達した者は単独で行える
  3. 成年被後見人であっても、判断力を一時回復した時は、医師2人以上の立会により遺言できる
  4. 被保佐人被補助人は特に問題なく単独で遺言できる。
  5. 前にした遺言と後の遺言が抵触するとき、抵触する部分について、前にした遺言が撤回する(後の遺言が優先する)。
  6. 遺言はいつでも自由撤回できる

遺言とは?

遺言(いごん)とは、遺言者(被相続人)の最終の意思を表したものです。
この遺言には、当然,自分の財産をどうするのかということも含まれます。

遺贈とは?

遺贈とは遺言によって遺産を与える行為です。
遺贈を受ける者(受遺者)は、法定相続人である必要はないため、個人・法人を問わず、その相手方に対して自由に自分の財産を譲り渡すことが出来ます。
ただし、相続人の遺留分を侵害する遺贈はできません。

遺贈には2種類あり「特定遺贈」と「包括遺贈」です。

包括遺贈とは?

包括遺贈とは、財産を特定して受遺者に与えるのではなく、「遺産の全部」
「遺産の3分の1」といったように、漠然とした割合で遺贈する財産を指定します。
受遺者(包括受遺者)は、実質的には相続人と同一の権利義務を負うことになるので、遺言者に借金等の負債があれば、遺贈の割合に従って債務も引き受けなければなり ません。
受け取りたくない場合は、遺贈の放棄や限定承認をすることができます。

特定遺贈とは?

特定遺贈とは、「どこそこの土地とか建物」や「現金500万円」というように財産を特定して遺贈することです。

遺贈を放棄する受遺者は、自分のために包括遺贈があったことを知った時から3ヶ月以内に 家庭裁判所に対し放棄の申請を行わなければなりません。

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遺言・遺贈の問題一覧

■問1
自筆証書による遺言をする場合、遺言書の本文の自署名下に押印がなければ、自署と離れた箇所に押印があっても、押印の要件として有効となることはない。 (2015-問10-2)

 

答え:誤り

自筆証書遺言について、通常は署名の横やすぐ下に押すものですが、法律上、押印の場所には制限がありません。

したがって、遺言書のどこに押印しても有効です。

また、判例では、遺言書に署名だけして、押印せず、封筒の封じ目に封印(押印)をした事例についても有効としています。

したがって、本問は誤りです。

今回このような問題が出たので今後関連ポイントの出題も予想されます。

そのため「個別指導」では、関連ポイントも一緒に解説しています!それほど難しい内容ではないので覚えればそれで得点できます。是非、関連ポイントも一緒に覚えておきましょう!


■問2
自筆証書の内容を遺言者が一部削除する場合、遺言者が変更する箇所に二重線を引いて、その箇所に押印するだけで、一部削除の効力が生ずる。 (2015-問10-1)

 

答え:誤り

自筆証書中の加筆や削除等の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印(ハンコ)を押さなければ、その効力を生じません。本問のように、「変更する箇所に二重線を引いて、その箇所に押印するだけ」では、削除の効力は生じないです。

これは、キチンとどういうものかを具体例を出して説明しないと分かりにくいので、「個別指導」では具体例を挙げて、自筆証書遺言の訂正方法を解説しています!


■問3
婚姻中の夫婦AB間には嫡出子CとDがいて、Dは既に婚姻しており嫡出子Eがいたところ、Dは平成25年10 月1日に死亡した。他方、Aには離婚歴 があり、前の配偶者との間の嫡出子Fがいる。Aが平成25年10月2日に死亡した場合に関して、Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてFに遺贈する旨の意思表示をしていたとしても、Fは相続人であるので、当該遺贈は無効である。 (2013-問10-4)

 

答え:誤り

相続人に対して特定遺贈することも可能です。
つまり、本肢のような遺贈は有効です。

特定遺贈やそれに関連する用語はどんなものか理解しておきましょう!

個別指導」では関連用語も併せて解説しています!


■問4
婚姻中の夫婦AB間には嫡出子CとDがいて、Dは既に婚姻しており嫡出子Eがいたところ、Dは平成25年10 月1日に死亡した。他方、Aには離婚歴 があり、前の配偶者との間の嫡出子Fがいる。Aが平成25年10月2日に死亡した場合に関して、Aが生前、A所有の全財産についてDに相続させる旨の遺言をしていた場合には、特段の事情がない限り、Eは代襲相続により、Aの全財産について相続するのが原則である。 (2013-問10-3)

 

答え:誤り

本問について答えを導くプロセスは2パターンあります。

①相続開始(Aの死亡時)に、Dが死亡しているから、Dに相続させる旨の遺言は効力を生じません。

②また、万一、Dが生存していたとしても、他の相続人の遺留分は侵害することができないので Eに全財産を相続されることはできません。


■問5
婚姻中の夫婦AB間には嫡出子CとDがいて、Dは既に婚姻しており嫡出子Eがいたところ、Dは平成25年10 月1日に死亡した。他方、Aには離婚歴 があり、前の配偶者との間の嫡出子Fがいる。Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてCに相続させる旨の遺言をしていた場合には、特段の事情がない限り、遺産分割の方法が指定されたものとして、Cは甲土地の所有権を取得するのが原則である。 (2013-問10-2)

 

答え:正しい

遺言は、特段の事情のない限り、死亡した時から効力が生じ、遺産分割前に、遺言どおり相続されます。
(その部分については遺産分割されたとみなす)

つまり、遺言どおり、Cは甲土地の所有権を取得します。


■問6
夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。 (2010-問10-4)

 

答え:誤り

遺言は、夫婦や血縁関係がある者であっても、二人以上の者が同一の証書ですることはできません。
この規定に違反した遺言は、無効です。

本問は注意点があるので、その注意点は「個別指導」で解説しています!


■問7
未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。 (2010-問10-3)

 

答え:正しい

満15才に達した者は単独で遺言をすることができます。したがって、本問は正しいです。

関連ポイントは一緒に学習すべきなので、「個別指導」ではその点も一緒に解説しています!

効率よく関連ポイントも一緒に学習していきましょう!


■問8
疾病によって死亡の危急に迫った者が遺言をする場合には、代理人が2名以上の証人と一緒に公証人役場に行けば、公正証書遺言を有効に作成することができる。 (2010-問10-2)

 

答え:誤り

病気やケガで死亡の危機が目前に迫っているため、自ら遺言を書いたり署名押印をしたりすることができない場合、証人三人以上の立会いをもって、その一人に遺言の趣旨を口授して、遺言をすることができます。

本問は「2名以上の証人」となっているので誤りです。

ちなみに、死亡の危機が目前に迫っているため、公証人役場に行く必要もありません。


■問9
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。 (2010-問10-1)

 

答え:誤り

自筆証書による遺言と認められるには、遺言者本人が、その全文、日付及び氏名を自書して、押印したものであることが必要です。

「他人に筆記させたもの」や「ワープロ等で印字したもの」は効力はありません。

遺言については対比ポイントをまとめて学習しておくと効率的です!

個別指導」でも対比ポイントをまとめてあります!


■問10
適法な遺言をした者が、その後更に適法な遺言をした場合、前の遺言のうち後の遺言と抵触する部分は、後の遺言により取り消したものとみなされる。 (2005-問12-3)

 

答え:正しい

遺言者は、いつでも、遺言の方式に従ったものであれば、それより前にした遺言の全部又は一部を撤回することができます。適法な遺言をした者が、その後更に適法な遺言をした場合、前の遺言のうち後の遺言と抵触する部分は、前の遺言は後の遺言により撤回したものとみなされます(=矛盾する部分は後の遺言が優先)。したがって、本問は正しいです。

この問題は具体例を頭に入れたほうがよいでしょう!また、遺贈についても一緒に勉強するとより効率的ですね!

個別指導」ではその点についても解説しています!

単に覚えるだけでなく、理解しながら進めるのが宅建合格の鍵です!

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■問11
自筆証書による遺言書を保管している者が、相続の開始後、これを家庭裁判所に提出してその検認を経ることを怠り、そのままその遺言が執行された場合、その遺言書の効力は失われる。 (2005-問12-2)

 

答え:誤り

検認を経るのを怠ったとしても、遺言の効力は失われません。したがって、本問は誤りです。

ちなみに、検認って何か理解していますか?

個別指導」では検認がどういうものかを解説しつつ、重要なポイントも解説しています!

一つ一つ理解を深めていきましょう!


■問12
自筆証書による遺言をする場合、証人二人以上の立会いが必要である。 (2005-問12-1)

 

答え:誤り

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付、氏名を自書し、押印しなければなりませんが、証人は不要です。

証人二人以上の立会が必要なのは、公正証書遺言と秘密証書遺言です。

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