令和7年度の宅建試験対策の個別指導

時効の基本とポイント

時効のポイント一覧

  1. 時効により、他人の物を取得したり、自分の債務させたりするには、「時効完成」と「時効の援用」の2つが必要
  2. 時効が成立すると、その効力は、その行為が始まった時点まで遡る(さかのぼる):時効の遡及効

時効とは?

時効とは、本当の権利と現実の状態と食い違いが生じている時に、長期間経つと、現実の状態を優先させる制度を言います。
この文だけ見ても分かりずらいので、2つの例(取得時効と消滅時効)を示します。

時効の種類

取得時効

他人の土地を長期間使用していると自分のものになるという制度
これを取得時効と言います。(時効期間が過ぎて、取得できる)

>>「取得時効」の詳細解説はこちら

消滅時効

借金していたが、相手からずっと請求も何も何もないので、借金がなくなってしまう制度
これを消滅時効といいます。(時効期間が過ぎて、借金が消滅する)

>>「消滅時効」の詳細解説はこちら

「時効完成」と「時効援用」

時効により、他人の物を取得したり、自分の債務させたりするには、「時効完成」と「時効の援用」の2つが必要です。

時効の完成とは?

時効期間が満了すること」を「時効が完成する」といいます。

例えば、他人の土地を、過失なく自分の土地と思い込んで、10年間占有すると、10年を経過すれば、時効期間が満了したことになり、時効完成したことになります。

また、友人からお金を借りて、一切友人から請求も受けずに10年間経過すると、借金がなくなります。この場合も10年を経過すれば、時効期間が満了したことになり、時効完成したことになります。

時効の援用とは?

「時効の援用」とは、時効期間が過ぎたので、「この土地を取得します!」とは「債務を消滅させます!」と主張することを言います。

つまり、時効の完成を主張することです。

少し難しい言葉でいうと、「時効の効果(取得や消滅)を確定的に発生させる意思表示」ということもできます。

>>「時効援用」の詳細解説はこちら

「時効の完成猶予」と「時効の更新」

ただ、上記2つの例について、単に時間が経つだけでは時効が成立するわけではありません。 進んできた期間が中断する場合もあるんです。

細かくいうと、「時効の完成猶予」と「時効の更新」です。

時効の完成猶予とは?

例えば、お金を貸したけど、債務者がずっとお金を返してくれなません。時効となる期日が、令和3年5月6日だったとします。その1か月前に裁判を起こして、請求すると、裁判の手続きに入るのですが、裁判をしている期間は、たとえ5月6日の時効期間を過ぎても(満了しても)、時効が完成しません(時効とはならない)。

裁判を行っている間、時効完成が猶予されます。これが「時効の完成猶予」です。

>>「時効の完成猶予」の詳細はこちら

時効の更新とは?

例えば、上記事例で、裁判で「債務者は、借りたお金を返しなさい!」と判決(確定判決)を下したとします。すると、今迄経過してきた時間が振り出しに戻ります

言い換えると、この確定判決が下された日から、再度時効期間がスタートし、さらに10年間は時効とはなりません。これが「時効の更新」です。

>>「時効の完成猶予」の詳細はこちら

時効の効果(時効の遡及効)

時効が成立すると、その効力は、その行為が始まった時点まで遡ります(さかのぼります)。これを「時効の遡及効」という。

例えば、土地を2010年9月1日から占有し続けて、2030年8月31日に時効が完成した場合、占有を開始した、2030年9月1日から、その土地の所有者は占有者のものとなります。

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