媒介契約書の交付
後から依頼内容についてトラブルが発生しないように、宅建業者は売買・交換の媒介契約を締結した時は遅滞なく、媒介契約書(34条書面)を作成し、記名押印し、依頼者に交付しなければなりません。
注意すべき点は、
- 賃貸借契約の際は必ずしも、媒介契約書の交付義務はない
- 媒介契約書に記名押印するのは宅建業者であり、取引士でなくてもよい
- 媒介契約書御説明は、誰でもよい
媒介契約書面の記載事項
下記内容について、しっかり覚える必要はありません。サラッと見て「こんなものかー」くらいでよいでしょう。
- 物件の所在
- 売買すべき価額または評価額
- 媒介契約の種類(一般・専任・専属のどれか)
- 有効期間および解除
- 指定流通機構(レインズ)への登録の有無
- 報酬について
- 既存建物(中古建物)の場合:建物状況調査(構造耐力上主要な部分又は雨水の侵入を防止する部分の状況調査)を実施する者のあっせんに関する事項(平成30年度の法改正内容)
⇒ 建物状況調査を希望する依頼者に対して、宅建業者が調査業者をあっせん(紹介)するかどうか - 違反に対する措置
- 標準媒介契約約款に基づくか否か
■問1
宅地建物取引業者Aは、宅地建物取引業者Bから宅地の売却についての依頼を受けた場合、媒介契約を締結したときは媒介契約の内容を記載した書面を交付しなければならないが、代理契約を締結したときは代理契約の内容を記載した書面を交付する必要はない。
(2016-問41-1)
答え:誤り
代理を行う場合、媒介契約のルールが適用されます。したがって、業者間の取引であっても、代理契約書の交付を省略することはできません。
■問2
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された。
Aは、Bとの間で締結した媒介契約が一般媒介契約であるか、専任媒介契約であるかを問わず、法第34条の2第1項に規定する書面に売買すべき価額を記載する必要はない。
(2016-問27-4)
答え:誤り
一般媒介、専任媒介契約問わず、媒介契約書には「売買すべき価額」を記載しなければいけません。
選択肢1の媒介契約書の記載事項を確認しておきましょう!
■問3
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された。
AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買の媒介を担当するAの宅地建物取引士は、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印する必要はない。
(2016-問27-3)
答え:正しい
媒介契約書に記名押印する義務があるのは宅建業者であって取引士ではありません。
したがって、「取引士は、法第34条の2第1項に規定する書面(媒介契約書)に記名押印する必要はない」ので正しい記述です。
取引士が記名押印する義務があるのは、35条書面(重要事項説明書)と37条書面です。
■問4
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された。
AがBと専任媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買契約が成立しても、当該宅地の引渡しが完了していなければ、売買契約が成立した旨を指定流通機構に通知する必要はない。
(2016-問27-2)
答え:誤り
指定流通機構に登録した物件について売買契約が成立したときは、遅滞なく、指定流通機構に通知しなければなりません。
契約したら遅滞なく通知するのであって、引渡しが完了するまで待つわけではありません。
この問題は理解しないといけない部分があるのですが、その点については個別指導でお伝えします!
■問5
宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された。
AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該一般媒介契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を、法第34条の2第1項に規定する書面に記載する必要はない。
(2016-問27-1)
答え:誤り
「標準媒介契約約款に基づくか否かの別」は媒介契約書(34条書面)の記載事項です。下記は媒介契約書の記載事項です。
1.宅地・建物の特定に必要な表示
2.売買価額(交換の場合は評価額)
3.一般媒介・専任媒介の別
4.媒介契約の有効期間・解除に関する事項
5.指定流通機構への登録に関する事項
6.報酬に関する事項
7.契約違反に対する措置
8.標準媒介契約約款に基づくか否かの別
■問6
宅地建物取引業者が宅地の売却の媒介依頼を受け、依頼者との間で一般媒介契約 (専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場合において、当該媒介契約の内容を記載した書面を作成するときは、契約の有効期間に関する事項の記載を省略することができる。
(2009-問34-2)
答え:誤り
一般媒介・専任媒介・専属専任媒介関係なくについては有効期間(契約期間)については媒介契約書に記載しなければなりません。
したがって、「契約の有効期間に関する事項の記載を省略することができる」という記述は誤りです。
■問7
宅地建物取引業者Aが、B所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと専任媒介契約を締結した場合、Aは、指定流通機構に登録した甲宅地について売買契約が成立し、かつ、甲宅地の引渡しが完了したときは、遅滞なく、その旨を当該指定流通機構に通知しなければならない。
(2009-問32-4)
答え:誤り
指定流通機構に登録した物件(甲宅地)について売買契約が成立したら、遅滞なく、その旨を指定流通機構に通知しなければなりません。
本問は「かつ、甲宅地の引渡しが完了したとき」という部分が誤りです。
本問はしっかり媒介契約の流れを理解しておく必要があります!
「個別指導」ではその点も解説しています。
■問8
宅地建物取引業者Aが、B所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと専任媒介契約を締結した場合、AがBに対して、甲宅地に関する所定の事項を指定流通機構に登録したことを証する書面を引き渡さなかったときは、Aはそのことを理由として指示処分を受けることがある。
(2009-問32-2)
答え:正しい
専任媒介契約を締結したら、宅建業者は、甲宅地の情報を指定流通機構へ登録しなければなりません。
そして、登録したら、遅滞なく、指定流通機構が発行する「登録したことを証する書面」を、依頼者Bに引き渡す必要があります。
これを怠れば、指示処分を受ける可能性があります。
本問は注意点もあるし、関連ポイントもあるし、考え方もしっかり頭に入れておく必要がある問題です。単に解説を覚えるだけの勉強では本試験で失点する可能性があるので注意しましょう!
これらについてはすべて「個別指導」で解説しています!
■問9
宅建業者Aは、甲宅地について、媒介契約をした場合、甲宅地の所在、規模、形質、売買すべき価額のほかに、甲宅地の上に存する登記された権利の種類及び内容を指定流通機構に登録しなければならない。
(2009-問32-1)
答え:誤り
指定流通機構への登録事項の中に「登記された権利の種類及び内容」 はありません。つまり、登記された権利の種類及び内容まで登録する必要はありません。
これは、しっかり考え方を理解するとわかる内容なので、「個別指導」では具体例を使いながら考え方をお伝えします。
■問10
宅建業者AがBとの間で一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結し、当該媒介契約において、重ねて依頼 する他の宅地建物取引業者を明示する義務がある場合、Aは、Bが明示していない他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの 措置を法第34条の2第1項の規定に基づく書面に記載しなければならない。
(2014-問32-4)
答え:正しい
一般媒介契約において、
重ねて依頼する他の宅地建物取引業者を明示する義務がある場合、
他の宅地建物取引業者の媒介等によって売買の契約を成立させたときの措置を媒介契約書に記載しなければなりません。
したがって、本問は正しいです。
これについては詳細を解説しますので、「個別指導」でご確認ください!
キチンと考え方の流れが分かれば、スンナリ頭に入ってくる内容でしょう!
■問11
宅建業者AがBとの間で媒介契約を締結した場合、Aは、Bに対して遅滞なく法第34条の2第1項の規定に基づく書面を交付しなければならないが、Bが宅地建物取引業者であるときは、当該書面の交付を省略することができる。
(2014-問32-2)
答え:誤り
媒介契約を締結した場合、遅滞なく、媒介契約書(34条の2第1項の規定に基づく書面)を依頼者に交付しなければなりません。
このルールは宅建業者間であっても適用されます。
したがって、依頼者が宅建業者であっても交付は省略できません。
宅建業者間で適用されないのは8種制限、重要事項説明、供託所等の説明です!
ちなみに、一般媒介契約・専任・専属専任媒介でルールが異なる部分がありますよね!?
34条書面の交付は一般媒介と専任媒介で違ったっけ?と混乱する方もいます。
そうならないために「個別指導」では表にまとめて解説しています!
是非活用して、頭を整理しましょう!
■問12
宅建業者AがBとの間で専任媒介契約を締結し、Bから「売却を秘密にしておきたいので指定流通機構への登録をしないでほしい」旨の申出があった場合、Aは、そのことを理由に登録をしなかったとしても法に違反しない。
(2014-問32-1)
答え:誤り
専任媒介契約の場合、指定流通機構への登録は義務です。
たとえ、「登録しないでほしい」と依頼者(売主)が言っても、登録しなければならないので違反です。
この問題は体系的に勉強する必要があります。
この問題だけ解けるようになってもあまり実力は付きません。
なので、「個別指導」では、全体像の解説をして細かく解説します!
■問13
宅地建物取引業者Aは、Bが所有する宅地の売却を依頼され、専任媒介契約を締結した。Aは、Bが宅地建物取引業者であったので、宅地建物取引業法第34条の2第1項に規定する書面を作成しなかった。
(2015-問30-ア)
答え:違反する(誤り)
宅建業者間で宅建業法のルールの適用がないのは8種制限、重要事項説明、供託所等の説明だけです。
つまり、8種制限のルールについては、買主が宅建業者であれば、無視してもいいですが、それ以外のルール(例えば本問の媒介契約書の作成・交付のルール)は宅建業者間であっても省略できません。
したがって、本問は違反です。
これだけでは勉強の効率が悪いので、「個別指導」で、関連問題を出題して、それも併せて解説しています!
なぜなら、受験生がよく混乱する部分だからです。。。
実際、独学や予備校や通信講座では、何を整理したらいいか分からないですよね!?
それを分かるようにして解説しているのが「個別指導」です!
混乱状態で勉強を進めても、ドンドン混乱して頭がグチャグチャになるだけです!
その解決策が「個別指導」にあるわけです!
■問14
宅建業者Aは、Dが所有する丙宅地の貸借に係る媒介の依頼を受け、Dと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、Dに法第34条の2第1項に規定する書面を交付しなければならない。
(2015-問28-ウ)
答え:誤り
媒介契約のルール(書面の交付義務等)が適用されるのは、「売買や交換の場合だけ」で、貸借の場合は適用されません。したがって、「Aは、Dに法第34条の2第1項に規定する書面を交付しなければならない。」というルールは誤りです。
なぜ、貸借の場合媒介契約のルールが適用されないのか?
これもイメージができるとすんなり頭に入るので、「個別指導」ではそのイメージも解説しています!
理解できたつもりでは実力は付かないので、理解学習ができているという「思い込み」には注意をしましょう!
■問15
宅建業者Aは、Cが所有する乙アパートの売却に係る媒介の依頼を受け、Cと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、乙アパートの所在、規模、形質、売買すべき価額、依頼者の氏名、都市計画法その他の法令に基づく制限で主要なものを指定流通機構に登録しなければならない。
(2015-問28-イ)
答え:誤り
専任媒介契約を締結したら、アパートの概要などを指定流通機構に登録しなければなりません。登録する内容は
①所在、規模、形質
②売買すべき価額
③法令に基づく制限で主要なもの
④専属専任媒介契約である場合は、その旨
本問のように、「依頼者の氏名」は、指定流通機構に登録すべき事項に含まれていないので、本問は誤りです。
単にこれだけ覚えるのでは、似たような関連問題と混乱して間違えてしまう恐れがあります。
そのため、「個別指導」では、そうならないために、つなげて理解しながら学習ができるように解説しています!
■問16
宅建業者Aは、Bが所有する甲宅地の売却に係る媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印し、Bに交付のうえ、宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない。
(2015-問28-ア)
答え:誤り
媒介契約を締結したら、「遅滞なく」「宅建業者」が媒介契約書(34条書面)を作成し、記名押印をして、交付しなければなりません。
つまり、媒介契約書の作成義務者、記名押印義務者、交付義務者全て「宅建業者」です。
取引士が作成する必要もなければ、記名押印する必要もなければ、交付する必要もありません。したがって、「宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない」という記述が誤りです。そもそも説明不要です。
非常に基本的な部分ですが、「媒介契約(34条)」と「重要事項説明(35条)」と「売買契約・賃貸借契約(37条)」の違いで混乱する人もいますが、対比して覚えれば、確実に得点できます!「個別指導」では対比できるように上記以外の内容も含めて細かい部分まで対比させた表があります。これを見ながら復習をして、頭を整理していただければ、実力は確実についていきます!今すぐ、ご活用ください!
『明日ではなく、今すぐ効率的な勉強を実践する!』
これが合格者の特徴です!
■問17
宅地建物取引業者A社が、Bから自己所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと媒介契約を締結した場合、A社は、Bとの間に媒介契約を締結し、Bに対して甲宅地を売買すべき価額又はその評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
(2013-問28-イ)
答え:正しい
宅建業者が、依頼者に対して「売買すべき価額」または「評価額(交換の場合)」について意見を述べる場合は、その根拠を明示しなければなりません。したがって、本問は正しいです。
本問については注意点があるので、その点は「個別指導」でお伝えします!
■問18
宅地建物取引業者A社が、Bから自己所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと媒介契約を締結した場合、A社が、Bとの間に専任媒介契約を締結し、甲宅地の売買契約を成立させたときは、A社は、遅滞なく、登録番号、取引価格、売買契約の成立した年月日、売主及び買主の氏名を指定流通機構に通知しなければならない。
(2013-問28-ア)
答え:誤り
専任媒介契約に関する物件の取引が成立すると、宅建業者は遅滞なく、「登録番号」「宅地又は建物の取引価格」「契約成立年月日」を指定流通機構に通知しなければなりません。
「売主及び買主の氏名」を通知する必要はありません。
本問はしっかり媒介契約の流れを理解しておく必要があります!
本問の解説だけ頭に入れても使える知識にはなりません。
使える知識にするために「個別指導」では細かくかつ分かりやすく解説しています。
■問19
宅地建物取引業者A社が、宅地建物取引業者でないBから自己所有の土地付建物の売却の媒介を依頼された場合において、A社がBと一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場合、A社がBに対し当該土地付建物の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
(2012-問29-4)
答え:正しい
一般、専任、専属関係なく、宅建業者が、依頼者に対して「売買すべき価額」または「評価額(交換の場合)」について意見を述べる場合は、その根拠を明示しなければなりません。したがって、本問は正しいです。
本問については注意点があるので、その点は「個別指導」でお伝えします!
■問20
宅地建物取引業者A社が、宅地建物取引業者でないBから自己所有の土地付建物の売却の媒介を依頼された場合において、A社が宅地建物取引業者C社から当該土地付建物の購入の媒介を依頼され、C社との間で一般媒介契約(専任媒介契約でない媒介契約)を締結した場合、A社は、C社に法第34条の2の規定に基づく書面を交付しなければならない。
(2012-問29-3)
答え:正しい
宅建業者間で合っても媒介契約書(34条書面)の交付は必ずしなければいけません。
相手方が要らないといっても交付は義務です。そして、一般、専任、専属関係ありません。
本問は類題も作成できるし、関連知識も勉強したほうが効率的です!なので、その点は「個別指導」で解説しています!
■問21
宅地取引業者A社が、Bから自己所有の宅地の売買の媒介を依頼された場合において、A社は、Bとの間で専任媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買契約が成立したとしても、その旨を指定流通機構に通知する必要はない。
(2011-問31-4)
答え:誤り
指定流通機構に登録した宅地建物取引業者は、登録に係る宅地又は建物の売買又は交換の契約が成立したときは、遅滞なく、その旨を当該登録に係る指定流通機構に通知しなければなりません。
したがって、本問は誤りです。
この問題は体系的に勉強する必要があります。
この問題だけ解けるようになってもあまり実力は付きません。
なので、「個別指導」では、全体像の解説をして細かく解説します!
■問22
宅地取引業者A社が、Bから自己所有の宅地の売買の媒介を依頼された場合において、A社は、Bとの間で専任媒介契約を締結し、所定の事項を指定流通機構に登録したときは、その登録を証する書面を遅滞なくBに引き渡さなければならない。
(2011-問31-3)
答え:正しい
指定流通機構に登録をした宅地建物取引業者は、その登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければなりません。
したがって、本問は正しいです!
本問は注意すべき点があるので、その点は「個別指導」で解説しています!
■問23
宅地建物取引業者Aが、Bから自己所有の宅地の売買の媒介を依頼された場合、Aは、Bとの間で締結した媒介契約が一般媒介契約であるか、専任媒介契約であるかにかかわらず、宅地を売買すべき価額をBに口頭で述べたとしても、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に当該価額を記載しなければならない。
(2010-問33-4)
答え:正しい
媒介契約書に「売買すべき価額」を記載しなければなりません。
口頭で述べても記載しなければならないです!
これは、正解するだけであれば簡単ですが、キチンと注意点なども含めて頭に入れる必要があります。
「個別指導」では、その点も含めて解説します!
■問24
宅地建物取引業者Aが、Bから自己所有の宅地の売買の媒介を依頼された場合、Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結したときは、取引士に法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面の記載内容を確認させた上で、当該取引士をして記名押印させなければならない。
(2010-問33-1)
答え:誤り
媒介契約書には、取引士は記名押印する必要はありません。
媒介契約書には「宅建業者」が記名押印する必要があります。
したがって、本問は誤りですね!
では、取引士が記名押印すべき書面は何か?
⇒ 「35条書面(重要事項説明書)」と「37条書面(一般的には契約書)」
この2つですね!
この点は一緒に覚えておきましょう!
まだまだ併せて勉強すべき点があるので、「個別指導」ではその点も併せて解説します!
一つの問題から複数のポイントを勉強する習慣を付けましょう!
■問25
宅地建物取引業者Aが、Bとの間に専任媒介契約を締結し、売買契約を成立させたときは、Aは、遅滞なく、当該宅地の所在、取引価格、売買契約の成立した年月日を指定流通機構に通知しなければならない。
(2008-問35-ウ)
答え:誤り
売買契約が成立した場合、「物件の所在」の通知は不要です。したがって、本問は誤りです。
この点は理解すれば当然なので理解しておきましょう!
「個別指導」ではその理由を解説しています!
■問26
宅地建物取引業者Aが、Bとの間に専任媒介契約を締結し、当該宅地に関する所定の事項を指定流通機構に登録したときは、Aは、遅滞なく、その旨を記載した書面を作成してBに交付しなければならない。
(2008-問35-イ)
答え:誤り
指定流通機構に登録後に依頼者に交付すべきものは指定流通機構が発行する登録を証する書面(登録済証)です。
本問は「Aは・・・その旨を記載した書面を作成して」が誤りです。
本問をしっかり理解するために「個別指導」では追加の解説も用意しています!
■問27
宅地建物取引業者Aが、Bとの間に一般媒介契約 (専任媒介契約でない媒介契約) を締結したときは、当該宅地に関する所定の事項を必ずしも指定流通機構へ登録しなくてもよいため、当該媒介契約の内容を記載した書面に、指定流通機構への登録に関する事項を記載する必要はない。
(2008-問35-ア)
答え:誤り
指定流通機構への登録に関する事項は、専任媒介契約・専属専任媒介契約だけでなく、一般媒介契約でも、媒介契約書に記載しなければなりません。つまり、一般媒介契約で指定流通機構への登録をしない場合は「登録しない旨」を記載しなければならないです!
■問28
宅地建物取引業者Aは、Bとの間に媒介契約を締結したときは、当該契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に記載しなければならない。
(2007-問39-1)
答え:正しい
標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別は媒介契約書面の記載事項です。
したがって、本問は正しいです。
本問については標準媒介契約約款とは何なのかも細かく解説しています。
■問29
宅地建物取引業者Aは、Bとの間で媒介契約を締結し、Bに対して当該宅地を売却すべき価額又はその評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
(2007-問39-2)
答え:正しい
宅建業者が、依頼者に対して「売買すべき価額」または「評価額(交換の場合)」について意見を述べる場合は、その根拠を明示しなければなりません。したがって、本問は正しいです。
本問については注意点があるので、その点は「個別指導」でお伝えします!
■問30
宅建業者A社は、宅地の売買の専任媒介契約を締結し、指定流通機構に登録を行った物件について売買契約が成立した場合は、遅滞なくその旨を指定流通機構に通知しなければならず、当該通知を怠ったときは指示処分を受けることがある。
(2004-問45-1)
答え:正しい
指定流通機構に登録した物件について取引が成立した場合、遅滞なく指定流通機構に通知しなければなりません。
指定流通機構に登録した物件について売買契約が成立したにもかかわらず、指定流通機構への通知を怠ったときは指示処分を受ける可能性があります。したがて、本問は正しいです!
指定流通機構の問題はしっかり流れを頭に入れておく必要があります!
「個別指導」では、この流れを図を使って解説しています!
図を使いながら学習をすれば、理解も深まるので是非、図を使いながら学習をしていきましょう!
■問31
宅地建物取引業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した場合について、AがBに宅地の価額について意見を述べる際に、Bからその根拠を明らかにする旨の請求がなければ、Aはその根拠を明らかにする必要はない。
(2004-問39-3)
答え:誤り
売買すべき価額又はその評価額について意見を述べるときは、専任媒介契約であろうと一般媒介契約であろうと関係なく、また、依頼者からの請求があろうとなかろうと、その根拠を明らかにしなければなりません。
本問は注意すべきヒッカケポイントがあります!
この点については「個別指導」で解説しています!
一緒に覚えて効率的な勉強を実践していきましょう!
■問32
宅地建物取引業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した場合について、媒介契約の有効期間の満了に際し、BからAに更新の申出があった場合、Aは更新を拒むことはできない。
(2004-問39-2)
答え:誤り
媒介契約も「契約」なので、契約したくなければ契約する必要はありません。
更新も同様、この依頼者と契約を更新したくなければ、更新を拒絶すればいいです。
それでいいの?
いいんです!
依頼者は別の業者に依頼すればいいだけなので依頼者が困ることも基本的にはありませんよね!
このようにイメージできれば、理解しやすいですよね!
理解学習を別の部分でも実践できれば、あなたの実力は飛躍的に伸びます!
飛躍的に実力を伸ばしたい方は「個別指導」で他の問題でも理解学習をしていきましょう!
■問33
宅地建物取引業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結し、AがBに交付した媒介契約書が国土交通大臣が定めた標準媒介契約約款に基づかない書面である場合、その旨の表示をしなければ、Aは業務停止処分を受けることがある。
(2004-問39-1)
答え:正しい
「国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくか否かの別」は媒介契約書の記載事項なので、
媒介契約書が国土交通大臣が定めた標準媒介契約約款に基づかない書面である場合、基づかない旨を記載しなければなりません。
媒介契約書の記載事項については覚えておきましょう!
「個別指導」では、媒介契約書の記載事項に関する問題のたびに記載事項全部を学習する流れになっています。
それはなぜか?
A、B、Cという関連する3つのポイントがあって、
問1でAを学び、問3でBを学び、問5でCを学ぶというのが一般的に過去問集で勉強している方の勉強法です。
この場合、A・B・Cをそれぞれ1回勉強したにすぎません。。。
一方、「個別指導」では
問1でA・B・Cをまとめて学習し、問3でもA・B・Cをまとめて学習し、問5でもA・B・Cをまとめて学習します。
するとどうでしょう!?同じ問1、3、5を勉強しているのに、個別指導では、A・B・Cをそれぞれ3回ずつ勉強していることになります。
復習の回数も増えますし、関連付けて勉強しているので、非常に効率的に勉強ができるわけです。
こんな勉強をしていれば実力がつくのは当然ですよね!
非効率な勉強をしていても、いつまでたっても頭に定着せず、「覚えて忘れて・・・」の繰り返しです。
試験直前に「点数が取れない、どうしよう・・」とならないためにも今すぐ勉強の仕方を変えましょう!
■問34
宅建業者Aは、オフィスビルの所有者Cから賃貸借の媒介を依頼されたが、過去数次にわたってCの物件について賃貸借の媒介をしていたことから、当該依頼に係る媒介契約を締結したとき、Cに対し、書面の作成及び交付を行わなかった。
(2003-問45-3)
答え:正しい
売買・交換に関して媒介契約を締結した時は、宅建業者は遅滞なく媒介契約書を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければなりません。
しかし、本問は貸借に関する媒介契約です。
貸借については媒介契約のルールが適用されないので、媒介契約書を交付しなくても違反とはならないのです。
■問35
宅地建物取引業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結し、Aの媒介により売買契約を成立させたが、Bから媒介報酬を受領するまでは、指定流通機構への当該契約成立の通知をしなくてもよい。
(2003-問43-1)
答え:誤り
宅地の売買について専任媒介契約を締結したら、その宅地の情報を指定流通機構へ登録しなければなりません。
その後、その宅地について売買契約が成立したら、「遅滞なく」、取引価格等を「指定流通機構に通知」しなければなりません。
「報酬を受領するまで」待っていてはいけません。
その際に通知する情報も一緒に覚える効率的ですね!
媒介契約については全体の流れを押さえた上で、細かい部分を覚えるようにしましょう!
「個別指導」では細かい部分だけ解説するようなことはしません。
なぜなら、「木を見て森を見ず」では、どれだけ勉強しても実力が上がらないからです!
全体を見ながら細かい部分も見ていくように勉強は進めていきましょう!
■問36
宅建業者Aが依頼者と専任媒介契約を締結したときは、Aは法第34条の2に規定する契約内容を記載した書面を依頼者に交付しなければならないが、一般媒介契約を締結したときは、当該書面の交付をしなくてもよい。
(2002-問34-2)
答え:誤り
媒介契約書は専任媒介契約でも一般媒介契約でも関係なく、媒介契約締結後遅滞なく、宅建業者が記名押印した媒介契約書を作成し、依頼者に交付しなければなりません。「個別指導」では、35条書面、37条書面などとの違いや、媒介契約書の記載事項なども一緒に学習できるようになっています。
■問37
法第34条の2に規定する依頼者とは、宅地建物取引業者でない者をいい、同条の規定は、宅地建物取引業者相互間の媒介契約については適用されない。
(2002-問34-1)
答え:誤り
「法第34条の2」とは、媒介契約のことについてです。つまり、法第34条の2に規定する依頼者とは、媒介契約の依頼者を指しています。
媒介契約は宅建業者の場合もありえます。つまり、宅建業者間でも媒介契約を締結することはあり、この規定(媒介契約のルール)は適用されます。
「個別指導」では、この問題の事例を出して解説し、さらに関連する重要ポイントも併せて勉強できるようにしています。
■問38
宅建業者が宅地又は建物の貸借の媒介にあたって、その媒介に係る取引の当事者の双方と媒介契約を締結することは禁止されている。(2001-問45-3)
答え:誤り
宅建業者が、貸主と借主(売主と買主)の双方と媒介契約することは禁止されていません。
本問は報酬の例題をイメージしていだければわかると思いますが
実際、報酬の問題で宅建業者が、貸主と借主の双方と媒介契約を結ぶ場合があると思います。
そこから考えても、本問の内容が禁止されているというのは誤りと気づくでしょう。
ちなみに、民法では、「双方代理」が原則禁止されているので、これとヒッカケルための問題と言えるでしょう。
■問39
AB間でB所有の土地付建物の売却の媒介契約が締結されたときは、Aは遅滞なく宅地建物取引業法第34条の2の規定に基づく媒介契約の内容を記載した書面を作成し、記名押印して、Bに交付しなければならない。
(2001-問38-1)
答え:正しい
媒介契約を締結したら、依頼を受けた宅建業者(媒介業者)は「遅滞なく」媒介契約書を作成し、宅建業者が記名押印し、宅建業者が依頼者に媒介契約書を交付する義務を負います。
つまり、本問は正しい記述です。
このあたりは少し言葉を変えるだけでヒッカケ問題が作れるので注意が必要です。
「個別指導」では、どのようなヒッカケがあるかも併せて解説し、さらに、重要事項説明書、37条書面、媒介契約書についての「交付義務者」「記名押印義務者」「交付時期」を表で比較して解説しています!
対比しながら学習を進めるのも効率的な勉強法の一つです!
効率的に勉強すれば一発合格も十分可能です!
是非、次の試験で合格してください!
■問40
宅地建物取引業者Aは、Bから住宅用地の購入について依頼を受け媒介契約を締結していたところ、古い空き家が建った土地(甲地)を見つけ、甲地の所有者とBとの売買契約を締結させる場合、
Bが甲地を取得し、自ら古い空き家を除去するつもりである場合で、媒介契約に特別の定めがないとき、Aは、Bが甲地を取得した後も、その空家の除去が完成するまでは、媒介報酬の支払を請求することはできない。
(2001-問37-4)
答え:誤り
本問は、Bから売主から甲地を取得して、その後、買主Bが自分で空き家を除去する場合、媒介業者Aは依頼者Bにいつ媒介報酬の支払請求をすることができるかが問題の内容です。
報酬については、売買契約が締結されているのであれば、いつでも請求することができます。
したがって、買主Bが空き家を除去するまで待つ必要はありません。